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茨城県「まれな雨」100年に1度より低い頻度 埼玉 東京23区の雨は?

  • 2023年6月6日

各地で線状降水帯の発生が発生した6月2日から3日にかけての記録的な大雨は、浸水被害が相次いだ愛知や静岡、茨城や和歌山では、その地域にとって100年に1度よりも頻度が低い「まれな雨」だったことが防災科学技術研究所の分析で分かりました。茨城のほか埼玉や東京23区の大雨の分析結果などについてまとめました。

24時間雨量 観測史上最多の地点も

大型の台風2号から大量の湿った空気が流れ込んで梅雨前線の活動が活発になり、6月2日から3日にかけて各地で記録的な大雨となりました。関東甲信から近畿の23の観測点では、24時間に降った雨の量が観測史上最も多くなりました。

〇24時間雨量 観測史上最多
静岡県 浜松市熊 497.5ミリ 三重県鳥羽市 490.5ミリ 愛知県豊橋市 419ミリ 和歌山県湯浅町 385ミリ 奈良県五條市 283ミリ 長野県飯田市南信濃 273.5ミリ 埼玉県越谷市 260.5ミリ 茨城県土浦市 261.5ミリ など

線状降水帯 6県で11回発生

気象庁によりますと、一連の記録的な大雨では、発達した積乱雲が次々と連なる「線状降水帯」が四国と近畿、東海の6つの県であわせて11回発生しました。

線状降水帯は、2日の朝に高知県で発生したあと、午後にかけて和歌山県、奈良県、三重県、愛知県、そして静岡県と、太平洋側を西から東に移るように発生しました。

これに合わせて「顕著な大雨に関する情報」も11回発表され、一連の大雨による発表としては2021年に運用を始めて以来最も多くなりましたが、ことしから最大で30分早く発表する新たな運用を始めたことによるものだということです。

その雨 どのくらいの期間に1度起きるか

「防災科学技術研究所」は、観測された雨量がその地域にとってどの程度珍しいか、具体的には「どのくらいの期間に1度起きるか」を過去のレーダーによる解析データなどから計算し、珍しさの度合いに応じて6段階に評価した結果をウェブサイトで公表しています。

100年に1度より頻度が低いまれな雨

それによりますと、先日の大雨で、東海地方では3日午前3時までの24時間雨量が豊橋市や浜松市を含む愛知県東部や静岡県西部を中心に6段階のうち最も珍しい、「100年に1度よりも頻度が低い」まれな大雨となっていたことが分かりました。

さらに、近畿でも川の氾濫が相次いだ和歌山県北部を中心に、2日午後1時半までの6時間の雨量が100年に1度よりも頻度が低い大雨となっていました。

茨城県 埼玉県南部 東京23区の雨は

関東甲信でも3日午前3時までの24時間に茨城県で100年に1度よりも頻度が低いまれな雨となった地域があったほか、埼玉県南部や東京23区でも5年から30年に1度程度のまれな雨となっていました。

防災上有効 めったにない雨なのかを知ること

静岡大学 牛山素行教授
「どれくらいの雨量だと災害が起きるのかは地域差が大きく、例えば24時間雨量なら数倍の単位で違うため雨の絶対量だけでは危険度が十分わからない。その地域にとってめったにない雨になっているかを知ることは防災上有効で、「防災科学技術研究所」のウェブサイトや気象庁のキキクルなどでも危険性を知ることができる。これからの大雨の季節に、こうした情報を活用してほしい」

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