20年以上にわたりJリーグの公式戦やサッカー日本代表の試合などが行われてきた、さいたま市にある「埼玉スタジアム」。客席や通路の下には、災害時に備えた生活物資や食品などを保管する備蓄倉庫があります。
9月4日、気象予報士の黒田菜月さんとしゅと犬くんがスタジアムの備蓄倉庫を訪れ、災害時の備えについて、首都圏ネットワークの「おかえり天気」でお伝えしました。
10万人以上が犠牲となった関東大震災から、9月1日で100年になりました。関東大震災が起きた9月1日は「防災の日」、そして8月30日から9月5日は「防災週間」と制定されました。
そこで、9月4日の「おかえり天気」はサッカースタジアムの地下にある備蓄倉庫から、災害時の備えについてお伝えしました。
埼玉スタジアムはさいたま市緑区にあるサッカースタジアム。6万3700人の収容人数を誇る、サッカー専用スタジアムです。
客席や通路の下には災害時のための備蓄倉庫があります。
ここには災害用のトイレセット、毛布、飲料水、そして7万2400食の非常食などが備蓄されています。
災害時、スタジアムにいる人々が一度に避難すると危険な場合があり、交通網を混乱させる恐れもあります。スタジアムにとどまる可能性も想定して多くの物資が備蓄されています。
物資はスタジアムの観客やスタッフのためだけではありません。災害時に県内全域へ運搬するための備蓄という目的もあります。
備蓄倉庫の管理をしている埼玉県危機管理防災部 災害対策課の渡邉匠さんに、備蓄の目的などについてお話を聞きました。
埼玉県には5つの防災基地があり、基本的にはそこから被災地へ物資を配ります。それだけでは足りない場合や、防災基地から災害現場への道が遮断されてしまった時に、埼玉スタジアムの物資を配ります。また、さいたまスーパーアリーナにも備蓄倉庫があり、物資の配布をします。
県職員などにより物資の運搬訓練を行うなど、いざという時に備えているということです。
今回のおかえり天気は、9月11日の午後7時までNHKプラスでお楽しみいただけます。