旬の魚を存分に味わう方法を、ウエカツさんこと、“魚の伝道師”上田勝彦さんが伝授!
今回は“さわら”です。この時期、産卵のために浅瀬にやってくるので漁獲量が増え、お店で見かけることも多くなります。
塩焼きや西京漬けのイメージが強いですが、ウエカツさんは、春の鍋がおすすめだといいます。だしにくぐらせていただく“すすぎ鍋”!“クラクラ”するほどおいしいという鍋のレシピとは?
切り身を見たときに、透けて見えるようなものが新鮮でいいですね。
さわらの骨を、魚屋さんで手に入れてみてください。お店の人と仲よくなるといいんだよね。
さわらは淡泊、上品だけれど、脂が乗っている魚。だしの取り方、身をおいしく切る方法をご紹介します!
【さわらのすすぎ鍋】
<材料>
●具材
さわら・えのき・長ネギ・豆腐・ポン酢 …お好みの量
●だし
さわらの骨・水・昆布・塩・酒 …適量
●うどん
うどん・細ねぎ・小松菜・塩・薄口しょうゆ …適量
<作り方>
(1)さわらの切り身は、流水で1秒洗ったあと、水気を拭く
(2)切り身は、皮をつけたまま7、8ミリの厚さにそぎ切りにする
そぎ切りをして魚の表面積を広くすると、さわらのうまみと脂が、口の中にぱーっと広がります。厚すぎると中まで火が通りづらく、薄すぎると身が崩れてしまいます。厚さ7、8ミリがポイントです。
(3)骨は、水を入れたボールに入れ、水が透明になるまで数回洗う
(4)鍋に、水、昆布、(3)の骨を入れて加熱し、塩を加えたらアクを取る
(5)昆布を取り出し、酒を加えてひと煮立ちさせる
(6)長ネギは斜め薄切りにして空気を含ませ、豆腐とえのきを準備
(7)お好みの野菜を加えたら、さわらを透明感がなくなるまでだしにくぐらせ、ポン酢をつけていただく
だしできゅっと締まった身。お刺身で食べたときよりも、味が濃くて、おいしい!
うまさにクラクラするね!さわらの食べ方の中で、いちばんうまいと思うんだよ。
これほど濃いだしになるとは!骨からだし、身からは脂、スープは絶品です。