1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. 20年ぶりデザイン変更の紙幣 目的は“偽造防止強化とユニバーサルデザイン”

20年ぶりデザイン変更の紙幣 目的は“偽造防止強化とユニバーサルデザイン”

  • 2024年4月23日

一万円札に「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一。
五千円札に日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子。
千円札に破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像がデザインされた新たな紙幣。

政府は、2024年7月3日から発行します。
紙幣のデザインの変更は20年ぶりで、目的は「偽造防止の強化」と「ユニバーサルデザイン」の導入です。

紙幣デザイン変更の目的とは?

紙幣のデザインの変更は2004年以来、20年ぶりで偽造防止の強化と、誰でも利用しやすい「ユニバーサルデザイン」の導入が目的です。

このうち、偽造防止の強化では、紙幣を斜めに傾けると肖像が立体的に動いて見える最先端のホログラム技術を導入したほか、「すかし」は、肖像の背景に高精細な模様が施されています。

また、「ユニバーサルデザイン」では、外国人なども利用しやすいよう額面の数字を大きくしたほか、指で触っても紙幣だと識別できるよう凹凸のある11本の斜線が入れ込まれています。

日銀によりますと、新たな紙幣は来年(2025年)3月末までに現在、発行されている紙幣の46%にあたる74億8000万枚が国立印刷局で印刷されるということです。

日銀は、金融機関の需要に応じて順次、発行していく方針です。

20年前に今の紙幣の発行が始まった時には1年間で6割ほどが新しい紙幣に切り替わったということです。

新紙幣発行に関連“ネットにはさまざまな投稿が”

ネット上では、新たな紙幣の発行に関連したさまざまな投稿がありますが、なかには、現在の紙幣が使えなくなるなどという誤った情報もあります。財務省は、詐欺などに注意するよう呼びかけています。

新たな紙幣の発行に関連し、ネット上のSNSにはさまざまな投稿があります。

このなかでは、「新紙幣を使うことが楽しみ」とか、「1万円札の呼び方が“栄一さん”に変わるのか」などという声のほか、「新紙幣発行を忘れていた。キャッシュレス決済が進んでいるから」や、「紙幣を使う機会が減っている。使われない前提で発行されるのはやるせない」、「お店には切り替えの負担もある。単なるお祭り騒ぎにしてはいけない」などの意見もありました。

一方で、「旧札が使えなくなる」とか、「しばらくしたらいまの紙幣を使えなくさせられる」といった誤った情報も投稿され拡散しています。

財務省によりますと、新しい紙幣が発行されたあとも旧紙幣の通貨としての効力はなくならないため引き続き使うことができます。

財務省は「古いお札は使えなくなるから回収します」とか「古い紙幣を振り込んだら新しい紙幣に交換します」などという詐欺などに注意するよう呼びかけています。

ページトップに戻る