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ホテルなどの宿泊料金が高い なぜか いつまで続く?観光需要の回復や賃上げなど影響か

  • 2024年4月19日

まもなく迎える大型連休。
そこで気になるのが、ホテルなどの宿泊料の値上がりです。

昨年度の平均の消費者物価指数で「宿泊料」は前の年より25.5%上昇しました。

ニッセイ基礎研究所の安田拓斗研究員は宿泊料金が上昇していることについて「需要が大きく回復する中、人手不足が発生している。人手を獲得するために賃金を上げなければいけない状況で、その価格転嫁がホテル代に起きている」と分析しています。

2023年度の消費者物価指数 前年度比2.8%上昇

総務省によりますと、昨年度の平均の消費者物価指数は、生鮮食品を除いた指数が、前の年度より2.8%上昇しました。

1981年度以来41年ぶりの高い水準となった前の年度の3.0%より0.2ポイント縮小しました。

このうち「生鮮食品を除く食料」は、前の年度より7.5%上昇しました。

具体的には…
▼「鶏卵」24.5%
▼「アイスクリーム」11.6%
▼外食の「ハンバーガー」9.2%
▼「あんパン」と「からあげ」7.2%

また、「宿泊料」は、観光需要の回復などを背景に25.5%上昇しました。

宿泊料上がって街の人は?

ホテルなどの宿泊料金が上がっていることについて、東京・新宿で話を聞きました。

都内の60代女性
「ライブなどでもあちこち行きますが、コロナ前に比べるととても上がっていると感じます。出費の増加はきついですが、楽しむことを1番にしているので他でやりくりしています」

神奈川県の30代女性
「観光や仕事で東京に出てくる時にホテル代が上がったなと思います。駅から近いところを選んでいましたが、遠くてもいいかなと思うようになりました」

長野県の30代女性
「千葉県で2泊する予定ですが、前に泊まった時より値上がりしているなと思いました。ホテル代が高いということもあり、旅行のためにふだんの生活でも節約をしてきました」

“人手獲得の賃上げなどを価格転嫁の動き”

ニッセイ基礎研究所の安田拓斗研究員は、宿泊料金が上昇していることについて次のように指摘しました。

〇宿泊料金が上昇していることについて
「コロナが終わってきて需要が大きく回復する中、人手不足が発生している。人手を獲得するために賃金を上げなければいけない状況で、その価格転嫁がホテル代に起きている。また、物価上昇によるコストの増加をホテル代に価格転嫁する動きもみられる」

〇今後の宿泊料金の動向について
「人手不足感はもう少し続くことが予想され、ホテルで使われる経費も高水準で推移していくため、もうしばらくホテル代の上昇というトレンドは続いていくとみている」

〇国内旅行客の動向について
「物価が上昇し、ホテル代も高騰する中、個人の実質所得は低下してきているので、旅行にさける予算も限られてくると思う。そうした意味ではホテル代が安い地方などに目を向ける観光客もいるのではないか」

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