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仕事と介護 育児の両立どう支援?育児・介護休業法などの改正案 閣議決定

  • 2024年3月12日

政府は、育児や介護と仕事の両立を支援するため、12日の閣議で、子育て中の柔軟な働き方を実現するための制度の拡充や、家族の介護が必要になった従業員への支援制度の周知などを盛りこんだ育児・介護休業法などの改正案を決定し、国会に提出しました。

具体的にどのようなものになっているのか、まとめました。

改正案の柱は…

改正案のうち、育児中の親に対する支援策は、これまで子どもが3歳になるまでが中心だった措置を拡充することが柱となっています。

具体的には、▼企業が残業を免除する対象を子どもが小学校に入学するまでの親に広げるとともに、▼3歳から小学校に入学するまでは、◇短時間勤務制度をはじめ、◇始業時間の変更や◇テレワーク、◇時間単位で取得できる休暇の付与など、複数の制度の中から2つ以上を設けることを企業に義務づけるとしています。

また、子どもの「看護休暇」については、感染症に伴う学級閉鎖や、入学式などの行事への参加も取得の理由にできるようにし、対象も、小学3年生までに広げるとしています。

このほか、男性の育児休業について、▼取得状況の公表義務を、これまでの「従業員が1000人を超える企業」から「300人を超える企業」に広げるとともに、▼新たに100人を超える全ての企業に目標の設定を義務づけることが盛りこまれています。

一方、介護との両立をめぐっては、支援制度を利用しないまま離職に至るケースが多いことから、▼家族の介護が必要となった従業員に対し、介護休業や介護休暇などの制度を周知し、取得の意向を確認すること、また、▼介護に直面していない従業員に対しても、早めに制度を周知することなどを企業に義務づけるとしています。

政府は、12日の閣議で改正案を決定したあと、国会に提出し、今の国会で成立を目指す方針です。

武見厚生労働大臣 “女性に負担が偏りがちなのが現状”

武見厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で次のように述べました。

武見厚生労働大臣
「少子高齢化の中、女性に家事や育児の負担が偏りがちなのが現状で、共働きや共育てを推進する柔軟な働き方の実現に向けた取り組みが求められている」

「また、介護の両立支援制度の概要や利用方法に関する知識が十分でないことで、離職につながるケースもあるので、制度を周知徹底させる努力をさらに進めていきたい」

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