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花見で新たな動き ごみ減量 AI活用で混雑分析 手当支給の狙いは?

  • 2023年3月28日

東京都が都立公園での飲食を伴う花見を4年ぶりに解禁するなど、制限を緩和する動きが広がりコロナ禍で自粛していた花見を楽しもうといった人も多くなっています。こうしたなか、花見手当、放置ごみ問題への対応、AIを活用した混雑状況の分析と発信など、新たな動きも出てきています。その内容や、桜の名所の状況などをまとめました。

桜が見頃 賑わい戻る屋形船

各地で桜が見頃を迎えています。桜を眺めながら飲食を楽しめる都内の屋形船はにぎわいが戻ってきています。利用客は間隔を空けて座り、食事をしながら桜を楽しんでいました。

3月の予約数は去年の同じ時期と比べておよそ4.5倍と、コロナ禍前の水準まで戻ってきているということです。

都内の桜の名所 バスツアーも好調

日本さくらの会が制定した「さくらの日」の3月27日、天気が回復した東京では週末の雨でお預けとなった満開の桜を見ようと各地の名所に多くの花見客が訪れ、久しぶりの制限のない花見を楽しみました。

 

早めに咲いたのでラストチャンスと思って来ました。景色もご飯もおいしく雰囲気は最高です。

 

学生の間はコロナの影響で、外で遊べなかったのでみんなでレジャーシートを敷いて楽しめるのは良いなと思いました。

墨田区の隅田公園は、隅田川沿いの1キロに渡ってソメイヨシノなど300本以上の桜がある桜の名所として知られていて、芝生の広場では、家族や友人と食事をしながら花見を楽しむ人たちの姿が数多くみられました。

皇居周辺の桜の名所をめぐるバスツアーも好調です。去年に比べて参加者は1.6倍ほどになっているということです。車内では参加した人たちがガイドの名所案内を聞きながら間近に見える桜を写真に収めるなどして楽しんでいました。

はとバス広報室 伊藤百那
「コロナ禍で旅行を控えていた人もいると思うので多くの人に楽しんでもらえてよかったです。少しでも見ごろが長く続いてほしい」

新たな動き4年ぶりの都立公園→花見手当の狙いは

ことしは東京都が都立公園での飲食を伴う花見を4年ぶりに解禁するなど、花見に関する制限を緩和するなか、新たな動きも見られます。

公園で花見をしていた都内の会社の社員たちが活用したのは、会社の「花見手当」です。会社ではコロナ禍で減少した社員どうしや取引先との交流の場として花見の開催を呼びかけていて、「花見手当」と称して費用を負担したということです。

 

こうやってみんなと話すとすごく楽しかったり距離が近くなった気がしてこれから仕事が頑張れる気がする

ECサイトを運営するこの会社では、コロナ禍でリモートワークが増えたほか、取引先との対面の仕事も減っていたということです。

目黒川 カップ回収を進める取り組み

都内の桜の名所、目黒川沿いでは、コロナ禍からの人出の回復で見込まれる放置ごみの増加に対応する取り組みが始まっています。

街作り活動に取り組む団体は、期間中、川沿いの広場で、使い捨てのカップに替えて、繰り返し使えるカップで提供しています。受け取るときに500円を預け、最後に返却する際に500円が戻ってくる仕組みです。
広場以外でも、取り組みに協力する飲食店でこのカップを使うと、割り引きが受けられる特典もあるということです。

利用者

きれいな桜を見て、ごみを出さないことに貢献していると思うと気分もいいです。

 

東京の目黒川沿いは、コロナ前は花見期間中、およそ300万人が訪れる一方、周辺に放置されるごみの量は7万トン余りに上っていたということです。

「ナカメエリアマネジメント」大塚剛事務局長
「にぎわいが戻りうれしい反面、ごみが出て、まちが汚れるのは課題で、取り組みを行うことで、放置ごみの問題を防ぎたいと考えています。ごみを出さないという意識の上で、桜を楽しめるまちになってほしいです」

千鳥ヶ淵 AIなど活用し混雑情報を発信

多くの人が訪れ、新型コロナの感染を懸念する人も予想されるとして、AI=人工知能などを活用して混雑状況を分析して発信する動きも出ています。

千鳥ヶ淵緑道とその周辺では、「千代田のさくらまつり」が4年ぶりに開催されていて、12日間でおよそ100万人とコロナ前に近い水準の来場が見込まれています。

千代田区観光協会では、ことしから会場にAI=人工知能を搭載したカメラを設置し、混雑状況を分析して発信することにしました。
カメラが通り過ぎる人を認識して人数のデータを集計し、3つの地点の混雑状況をそれぞれ4段階にわけて、観光協会のホームページで伝えるということです。

千代田区観光協会 山崎真理事務局次長
「みなさんが安心してお花見ができるよう、AIのカメラの使用を決めました。ホームページ上で混雑の状況をみて、すいている場所に来て頂いたり、訪れる日をずらして頂ければと思います」

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