東京 日野市出身の馬場咲希選手 ゴルフ全米女子アマ優勝 地元も歓喜
- 2022年8月16日
女子ゴルフのアマチュア最高峰、全米女子アマチュア選手権は14日、決勝が行われ、17歳の高校生、馬場咲希選手が優勝しました。この大会で日本選手が優勝するのは、1985年の服部道子さん以来、37年ぶり2人目です。
馬場選手の地元、東京都日野市では、喜びの声が聞かれました。
日本人優勝は37年ぶり2人目
全米女子アマチュア選手権は、女子ゴルフのアマチュア最高峰の大会の1つで、予選はトータルの打数で競うストロークプレー、決勝トーナメントは1対1のマッチプレーで行われます。
17歳の高校2年生、馬場選手は勝ち進み、14日、アメリカ・ワシントン州で行われた決勝でカナダの選手と対戦しました。
36ホールを回り少ない打数で上がったホールの数で競う形式で、馬場選手はパーファイブの1番で相手選手がボギーをたたくなかパーとして先手を取ると、パーファイブの4番、パーフォーの5番を連続バーディーとするなど、前半18ホールで7つのリードを奪いました。
後半は、20番と21番で差を詰められましたが、直後に3連続バーディーを奪うなどして引き離し、27番を終えてリードを11に広げた馬場選手を相手選手が逆転することが不可能となったため、馬場選手の優勝が決まりました。
この大会で日本選手が優勝するのは、1985年の服部道子さん以来37年ぶり2人目です。
5歳からゴルフ
馬場咲希選手は東京都日野市出身の17歳、高校2年生です。
父親の影響で5歳からゴルフを始めました。
ドライバーの平均飛距離は国内ではトップクラスにあたる270ヤードと、身長1メートル75センチの長身を生かしたショットが持ち味です。
海外メジャー初出場となったことし6月の全米女子オープンでは、アマチュアながら予選を通過し、49位でした。
地元 日野市では喜びの声
馬場選手の地元、東京・日野市のゴルフ関係者からは、喜びの声があがっています。
このうち、馬場選手が地元の中学生だった頃から知っているという日野市ゴルフ協会の平智会長は、優勝が決まった時を振り返り、次のように話していました。
日野市ゴルフ協会 平智会長
「決勝当日はゴルフ場で見ていたが、まさか優勝するとは思いませんでした。ゴルフは何があるかわからないので、祈る気持ちで見ていました。優勝が決まった瞬間は信じられない気持ちでゴルフ場のみんなと喜びました」
平さんがすぐに優勝おめでとうと連絡をすると、本人から、『ありがとうございます。飛行機でよく寝れました』と返事があったということです。
平会長
「咲希ちゃんは、性格がおおらかで負けず嫌いな気持ちを表にはガツガツ出さず、淡々と目の前の1戦をこなしていくタイプです。『観客はたくさんいたほうがいい』と話していて、緊張するだろうけど、物怖じせず、力がだせる性格なのかなと思います」
馬場選手は、国内外の大会の合間に、ことし6月、地元の市民大会にも参加し、平さんら地元の人たちと一緒にプレーをしたということです。
平会長
「疲れているだろうから、無理しなくていいよというと、本人が「出ます」と言ってくれました。ドライバーの距離は、去年からすごかったですが、ことしはアプローチとパターが相当練習したなとわかるほど、技術が向上していました。
このままうまく成長して、アメリカでプロとしてプレーするという本人の夢が実現したらと思います。遠い存在になってしまったけれど、そうなってくれたら一番うれしいです」
馬場選手は中学生の時はゴルフと学校の陸上競技部の練習を両立していました。当時陸上競技部のコーチを務めていた谷真美さんは、次のように話しています。
当時の陸上競技部コーチ 谷真美さん
「ニュースで知って、驚きとしかいいようがありません。ゴルフ部がなかったので、体力作りのために陸上部に入部したとは思いますが、部活に来るとやるときはやる子でした。友達と一緒に普通の中学生の生活を送っていたように思います。
ゴルフも陸上も個人競技なので、高い目標設定があって、何をしたらいいか考えることが大事で、何がなんでも勝ちたいという精神力を持っていないと、上にはいけないので、そういう負けん気はあったと思います。中学生ですでに目標もはっきりしていて、自分がやりたいこともはっきりとした信念がある子だと思っていました。このまま自分の夢にむかってがんばってほしい」
馬場選手「まさか優勝できるとは」
優勝後にオンラインで会見した馬場選手は、次のように話していました。
馬場咲希選手
「目指してはいたが、まさか優勝できるとは思っていなかった。すごくうれしい。
（決勝のラウンドについて）勝てると思いながら自信を持ちながら臨んだ。前半、いい流れでプレーできたので、後半も流れを渡さないことを意識した。きょうはパターがよくて自分の思い通りにできたので、相手にプレッシャーを与えることができた」
また、今後については来年、プロテストを受ける考えを示したうえで「将来はアメリカのツアーに出たい」と目標を話しました。
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