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インフルエンザ流行続く 妊娠中の感染も ワクチン接種呼びかけ 千葉・市原

  • 2023年11月9日

インフルエンザの流行が続いています。患者の大半は子どもたちですが、全国でも感染者数の多い千葉県内では子どもからうつったとみられる妊娠中の人の感染も目立ち始めています。妊婦がインフルエンザに感染すると症状が重くなりやすく、産婦人科にはワクチンを接種する妊娠中の人たちが相次いで訪れています。

(千葉放送局記者・金子ひとみ)

インフルエンザ 警報レベルに近い流行続く

インフルエンザの流行が続いています。10月29日までの1週間に全国の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、1医療機関あたりで19.68人で、前の週から増加しました。

地域ごとにみると、千葉県は29.25人で、都道府県別で4番目の多さで、「警報レベル」とされる30人に近い状況です。

千葉県では11月5日までの1週間の報告数も8日に発表されましたが、1医療機関あたり28点78人で、高止まりの状態が続いています。

千葉県のホームページより(赤色のグラフが今シーズン)

妊婦の感染も目立つように

千葉県の感染者の4分の3以上は10代以下で、特に5歳から14歳の感染が多くなっていますが、市原市にある産婦人科の医院では、10月ごろから妊娠中の人の感染が目立ち始めました。

去年やおととしは妊婦のインフルエンザ感染はほとんど見られなかったのに対し、10月以降は、1週間にせきや発熱などの症状で受診する妊婦10人ほどのうち、多いときで半分程度で感染が確認されています。大半は保育園や幼稚園などに通う子どもからうつったとみられています。

かぜ症状のある妊婦の診察(写真は一部加工しています)

ワクチン接種に訪れる人も

この医院ではワクチンの接種も行っていて、妊娠中の人が接種に訪れていました。

妊娠7か月の30代女性、4人めを妊娠中

「おなかの子の上に、4歳、2歳、1歳のきょうだいがいるんですけど、この夏はプール熱など次々と病気になって、1か月保育園に行けなくて看病し続けました。今、自分が倒れるわけにいきませんから、インフルエンザは先に予防したいです」

妊娠10か月の30代女性、2人めを妊娠中

「まわりで流行し始めていて、上の子が、いつどのタイミングでもらってくるかわからないので、早めに手を打っておかないといけないと考えました。ワクチンを打っておけば、かかったとしても症状が軽くなると聞き、打ちました」

妊娠中に感染するとどうなる? ワクチン接種して大丈夫?

有秋台医院の鶴岡信栄院長に話を聞きました。

Q.最近の受診状況はどうですか?

鶴岡院長

新型コロナは一段落ついた一方、インフルエンザが増えてきました。コロナが1でインフルエンザが9という感じです。9月下旬に近所の中学校でインフルエンザによる学級閉鎖があり、その後、増えてきたという印象です。例年より流行が早いですね。

Q.妊娠中の方のインフルエンザ感染状況はどうですか?

最初、中学校でインフルエンザ感染が広がり、その後、小学校、保育園・幼稚園と広がってくると、どうしても上の子のいるお母さんはうつりやすくなってしまいます。多いときだと毎日のようにインフルエンザ疑いの妊婦さんが来るという週もあります。新型コロナに感染後まもなく、インフルエンザに感染したという方もいらっしゃいました。

Q.妊娠中の方のインフルエンザの症状は?

鶴岡院長

妊娠中は他の感染症もそうなんですけど、どうしても症状が重くなりがちです。インフルエンザ自体は直接的に赤ちゃんに先天異常などの影響を及ぼす病気ではありませんが、妊娠初期に高熱が出ると奇形などにつながるとも言われています。つわりと重なってしまうとお母さん自身のしんどさが大きくなります。

おなかが大きくなると、深呼吸の肺活量が減っているので、息苦しさが強く出たりせきが残りやすかったりもします。

お母さんの体力の消耗が、早産の原因にもなりうるので、できればかからない方がいいですね。

Q.妊娠中の方がインフルエンザのワクチンを接種しても問題ないでしょうか?

妊娠の全期間を通して、ワクチン接種は特に問題ないので安心して受けていただいてよいと思います。

ワクチンは、感染予防の効果のほか、感染したとしても重症化を予防できる。あとは、赤ちゃんに対してお母さんの体の中で作った抗体が胎盤を通していってくれるので、生まれた赤ちゃんが生後半年ぐらいまでかかりにくくなったりとか、重症化しにくくなったりという効果も期待できるでしょう。

Q.感染予防はどうすればよいでしょうか?

鶴岡院長

上のお子さんがいるご家庭は難しいと思うんですけども、手洗いやうがいなどをしっかりすること、人ごみは避けることが大事でしょう。妊婦さんやそのご家族の方もできれば予防接種をして、家庭になるべく持ち込みにくくするということも大事かと思います。

今後さらにインフルエンザが増えることも考えられます。今年は2種類のA型のインフルエンザの株が流行しているとも言われていて、短期間で2回かかる人もいますし、気をつけなくていけません。

ふだんの生活が戻ってきたのは本当にいいことですが、その分、インフルエンザや新型コロナなどの感染症は流行しやすくなります。妊婦さんや体の弱い方がいる環境では、周りもより気をつけていただけたらと思います。

君津保健所や松戸保健所の管内で特に感染拡大

11月5日までの1週間の千葉県内16保健所別の感染状況は、次の通りです。すべての管内で「注意報」レベルの10人を超えていて、君津保健所管内や松戸保健所管内など6つの保健所管内では「警報」レベルの30人を超えています。

  • 金子ひとみ

    千葉放送局 記者

    金子ひとみ

    子どもがせきをするたび、ヒヤッとします。

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