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千葉県警・元警部に判決 性的暴行・盗撮事件 懲役13年の実刑判決

  • 2023年9月27日

「身勝手で悪質な犯行」

市民を守るはずの警察官が、女性の住宅に忍び込み性的暴行を繰り返していた事件。懲戒免職となった千葉県警察本部の元警部に判決が言い渡された。今回の裁判の詳細を伝えます。

元警部への判決 その内容は?

傍聴券を求める列 千葉地方裁判所

9月27日に開かれた千葉県警察本部の元警部、岡田誠被告(46)への判決言い渡し。
現職の警察官により繰り返された事件の裁判を傍聴しようと、午前9時半すぎには100人を超える人たちが集まった。

出廷した岡田誠元警部

元警部は黒いスーツに白いマスクをつけ、黒縁の眼鏡をかけて出廷。 証言台の前に立つとまっすぐ正面を見て判決を受けた。言い渡されたのは懲役13年の実刑判決だった。

盗撮容疑で現行犯逮捕 性的暴行でも

元警部は暴力団事件の捜査など刑事畑が長く、2022年8月の逮捕当時、県警本部捜査4課で課長補佐を務めていた。帰宅途中の京成千葉駅で女性のスカートの中を盗撮していたところを通行人に目撃され、現行犯逮捕。これをきっかけに、過去に県内で性的暴行事件を繰り返していた疑いが分かり、ほかの盗撮事件も含めて計6回逮捕、2件が追送致。最終的に2件が不起訴となっているが、3つの性的暴行事件と3つの盗撮事件で起訴され、この間の2022年11月、懲戒免職となっている。

起訴された罪は

起訴された事件は全部で6件。
このうち性的暴行事件は▽2014年7月▽2015年4月▽2017年7月に発生。
10代後半から20代後半の女性3人に性的暴行をした罪に問われた。
1人暮らしの女性が多く住んでいる場所を選び、いずれも無施錠の玄関や窓から侵入したとされている。

残る盗撮事件は、▽2022年6月に1件▽2022年8月に2件。
現行犯逮捕された駅のエスカレーターでの事件のほか、住宅の敷地に侵入し風呂場やリビングにいる女性を盗撮したとされている。

これまでの裁判 争点は量刑

ことし7月に行われた初公判で元警部は「すべて間違いありません」と述べ、起訴内容を全面的に認めた。争点は量刑となった。

検察側は
「1人暮らしの女性の家を物色し犯行を繰り返していて計画的で常習的だ。抵抗したら殺すなどと刃物を突きつけて脅迫し、被害者に与えた屈辱や恐怖は計り知れない。犯行後に警察官の知識を悪用し証拠の隠滅を図っていて、刑事責任は極めて重大だ」として懲役17年を求刑。

これに対し、弁護側は「被告は犯行に至った自分の問題点を理解し、反省。更正したいと述べている。懲役10年が相当だ」と減刑を求めた。

弁護士が被害者のうち2人の手紙を読み上げた。

1人目
事件が起きたときわたしは大学1年生でした。
4月から親元を離れて初めての一人暮らしで、ようやく新しい環境にも慣れてきて、親しい友人もできました。そんな中、突然見知らぬ男が私に馬乗りになり包丁をつきつけられ、強烈な光景で本当に殺されるのではないかという恐怖でたまりませんでした。
今でも恐ろしく、通報するな通報したらどこまでも追いかけるなどと言われずっとおびえていました。
夜、物音に恐怖を感じ、まくらもとに包丁を置き、催涙スプレーを握りしめて寝ています。家の外で空き缶が転がるなど小さな音に過敏になり、男性が怖くなり結婚ができないのではないかと思いました。
被害のことを話さないといけないため病院にもいけませんでした。
ようやく日常生活が送れるようになると、今度は犯人が捕まったと連絡があり、安心した一方で当時の記憶がフラッシュバックし、強い恐怖を感じました。犯人が警察官と知りとても驚きました。悪人を捕まえる警察官が凶悪犯罪を繰り返し、社会が信じられなくなりました。事件を起こしたあとも警察官の仕事を続けていて、嫌悪と恐怖でたまりません。できればずっと刑務所にいてほしいです。

2人目
あの事件以来、中年男性が犯罪者に見えて、人生に悪影響をもたらしていることを理解できないでしょう。
いまでも犯行当時のことを思い出しておかしくなりそうです。捕まるまでの5年間はまたレイプしにくるのではないかという恐怖、捕まった後もいつか来るのではという恐怖。いまでも家に入ってくるのではないかとおびえています。包丁を見ると被害を思い出し、自殺したくなります。
これがなくなる日は来るのでしょうか。一生続くと思うと、耐えられるのか不安です。
複数の人が被害にあっていると知り、絶対に許すことはできません。
一生懸命生きてきたのに、許すことができない。一生刑務所から出てこないでください。

そして、判決は

法廷内での元警部

「被告を懲役13年に処す」
証言台の前に立ちまっすぐ正面を見ていた元警部に対し、千葉地方裁判所の品川しのぶ裁判長はそう言い渡すと、続けて判断した理由を次のように述べた。

いずれも深夜、1人暮らしの女性の住宅を狙って侵入し、包丁のようなものを突きつけるなどして性的暴行に及んだ。卑劣で被害者らの尊厳を無視した犯行である。自信のゆがんだ欲望や好奇心を満足させ、スリル感を味わいたいといった身勝手な欲求から犯行を繰り返し、厳しく非難されなければならない。
被害者の精神的苦痛の大きさは計り知れず、なお苦しみの中にある。
盗撮事件では、自己の欲望を満足させるためにおこなった身勝手で悪質な犯行である。犯行当時、現職の警察官であり、法を順守することが社会から強く期待される立場にありながら、その期待を裏切って重大犯罪に及んでおり、社会に与えた影響は大きい。

千葉県警“犯罪行為防止に努める”

実刑判決を受けて、千葉県警察本部監察官室は「引き続き職員の犯罪行為の防止に努める」とコメントしました。

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