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静岡ブルーレヴズ リーグワンに“ALL静岡”で挑む!

静岡ブルーレヴズ開幕特集①山谷拓志社長の地域戦略!キーワードは“ALL静岡”
  • 2023年12月14日

12月9日(土)に開幕した国内最高峰のラグビーリーグ「リーグワン」。
企業チーム中心だったトップリーグから、地域との連携を重視したリーグワンに改革されてから今年で3シーズン目を迎えます。
ワールドカップがあった今年は、強豪チームの選手たちがリーグワンに多数集まり、これまでになくハイレベルの試合が予想されます。ただ、注目すべきは選手だけではありません。

この盛り上がりを逃すまいと、各チームがラグビー人気の定着に向けた様々な戦略を施しているんです。
静岡ブルーレヴズの山谷社長は、就任3年目。
リーグワン発足時に、「ヤマハ発動機ジュビロ」から「静岡ブルーレヴズ」と企業名を外し独自の戦略でファン拡大を目指してきました。

それが、ホームエリアをこれまでの磐田市から静岡全県に広げる“オール静岡戦略”です。

昨シーズン最終戦に集まったのは
1万2千人

昨シーズンの最終戦、来場した観客は1万2千人。
これまでのチームの平均観客動員数を大きく上回りました。
その立役者が、就任3年目の山谷拓志(たかし)社長です。

山谷さんは、バスケットボールBリーグの茨城ロボッツの社長として、チームを再建した人物です。
チームを2部から1部へ昇格させ、赤字経営からの立て直しを実現しました。

その山谷さんが就任時に掲げたのが、ブルーレヴズを静岡県民全員が応援するチームにする「オール静岡戦略」でした。

山谷社長

オール静岡というコンセプトを掲げることで、静岡県であればどこのエリアからも応援しようという声はいただけます。
静岡県では、サッカーは4つクラブがありますが、「ラグビーは唯一」という分かりやすい、一つシンボリックなものになる可能性を秘めていると思っています。

西部地区だけでなく静岡全県へ

オール静岡の戦略に欠かせないのが、もともと本拠地のあった県西部だけでなく、中部、東部、伊豆と県全体に活動の場を広げることです。

山谷さんは元日本代表の五郎丸歩さんを広報活動の責任者に抜てき。
これまで手が届いていなかった地域での取り組みに力を入れました。

伊豆エリアでは、熱海市の小学校にボールを寄付し、子供たちと触れ合います。

実際に触れ合った小学生たちは・・・

小学生

五郎丸さんに会いたいなと思っていた。夢がかなってうれしいです。

小学生

ラグビーのこととか見ることがなかったので興味を持つことができたと思います。

五郎丸さん

いままで西部地区を中心に活動していたんですけど、これから静岡全県に広げていくといった意味では、熱海とか伊豆だとか、われわれが着手できなかったところまで子どもへの普及も含めてやっていきたいなと思います。

広がる取り組み

取り組みは中部エリアでも。
サッカー・清水エスパルスと交渉し、清水の本拠地IAIスタジアムで公式戦を開催。
活動のエリアを着実に広げます。

 

西部エリアでは、チームの事務所を拠点に、これまでラグビーになじみのなかった人たちを取り込もうとしています。

山谷社長

事務所が2階にありまして、1階にハンバーガーショップに入っていただいて、社員も下で食事をとったりできるようにしています。あと選手も気軽にハンバーガーショップに来てスタッフと会話ができるようにという工夫をしています。

店内にはチームのロゴ入りグッズを並べています。偶然入った地域の人にブルーレヴズのことを知ってもらおうというねらいです。

実際に、選手も利用しファンとの距離を縮めるきっかけにもなっています。

こうしたファンのすそ野を広げる山谷さんの戦略が功を奏し、昨シーズンの平均観客動員は前年比1.5倍の5300人まで積み上げてきました。

スポンサーの拡大にも独自の戦略

山谷さんは、スポンサーの獲得にも「オール静岡」を前面に打ち出して臨んできました。

県内にある運送会社の社長・小泉禎剛(よしたか)さんは
山谷さんが掲げる大胆な地域戦略に共感したと言います。

小泉社長

本気なんだってすごく伝わりましたし、ヤマハさんと鈴与さんがこのユニホームで並ぶというのは、磐田市の人からしても、清水市の人からしてもちょっとありえない構図を最初から描いていて印象的でした。

小泉さんは自社のトラック3台にブルーレヴズのロゴをラッピング。会社を上げて、ブルーレヴズを応援していきたいと考えています。

小泉社長

会社の仕事が、すごくラグビーに近いというか、 
ショートパスもロングパスでも、目的地に向かってつないでいく。
このあたりが、我々の業界にとってはすごくマッチしていると思っています。 

「オール静岡」戦略で挑む今シーズン。
観客動員の目標は1試合あたり8000人を突破することです。

山谷社長

夢や感動を届けるために、我々の試合会場に来ていただく。「オール静岡」というコンセプトを掲げることでエスパルスさんもIAIスタジアムでホームゲームをすることを理解していただいたので、ここは「オール静岡」というコンセプトは大正解だと思いますし、世界ナンバー1のビッククラブになろうと、チームのビジョンに考えています。

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