非常用持ち出し袋 冬の避難に必要な備えは?

災害時、自宅から避難先へ行く際に必要なのが「非常用持ち出し袋」
避難所で過ごす際、すぐには救援物資が届かなくても過ごせるように準備しておくものです。
突然、避難しなければならない状況になったとき、落ち着いて避難できるよう、日ごろから準備しておくことが大切です。

その中身は、多くの人にとっての必需品もありますが、性別や年齢、家族構成、ふだんの生活スタイルによって、必要なものは、ひとりひとり違います。

水や携帯トイレなどの「必需品」に加え、季節に応じて、持ち出し袋の中身が適しているか、定期的に見直しましょう。
※持ち出し袋の「必需品」は、こちらのNHKサイトで紹介しています

非常用持ち出し袋 水害や地震や津波で避難する際にあなたや家族、ペットに必要なものは?

今回は「特に冬の避難に必要な備え」をご紹介します。
冬の場合、停電が起きるなどして、寒さが厳しいなか、暖房のない避難所で過ごさなければならない可能性もあります。

寒さにさらされると『低体温症』のリスクが高まります。
低体温症とは、体の中心温度(深部体温)が35度以下に低下した状態を指します。
さまざまな身体機能が維持できなくなり、最悪の場合、命を失うことも。
そのリスクを防ぐために、寒くなってきたら非常用持ち出し袋に防寒対策グッズを加えておきましょう。

20231212_huyuhinahinan_01.jpg

ポイントは『加温』と『保温』!

☑使い捨てカイロ
体を暖めることができる『加温』グッズは用意しておきましょう。
手足の先よりも首の後ろや脇下など血管が集まっている場所をあたためましょう。
低温やけどのおそれがあるため、カイロは直接肌にあてないこと。寝る時には使用しないでください。

☑マスク
感染症対策だけでなく、顔の保温効果もあります。

☑上履き
避難所が体育館の場合、床の温度が0℃近くになることもあります。

☑毛布・冬用寝袋
冬の避難所は寒く、防寒対策が不十分だと、夜は眠れない可能性があります。
寝袋はあたたかい冬用のものを準備しておきましょう。

☑避難時の服装について
帽子や手袋、靴下まで厚手のものを着装し、頭からつま先まで、熱が逃げる場所をなくすように『保温』を心がけましょう。

(取材協力:日本赤十字北海道看護大学 根本昌宏 教授)

「ふゆひな」関連記事はこちら