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柴田アナの“遠くへ行きたい!”

~上田市・「信濃国分寺」界わい~
  • 2024年04月19日

 

「信州」2年目、まだまだ初心者の私。鉄道・バスで歴史スポットなどを訪ねるのが大好きで、地理的にも時代的にも“遠くへ行きたい!”と、信州の各地を公共交通機関でふらりと訪ねた様子をつづります。風の吹くまま、気の向くままに・・・。

今年度も、私が休日に信州各地をふらりと訪ねた様子を、写真10数枚で紹介していきますよ。
今回は上田市。まだ春浅い3月、「信濃国分寺(しなのこくぶんじ)」の界わいを歩いた様子をご紹介
します!

電車に揺られて、やって来ました!長野駅から約50分。上田駅の1つ隣、「信濃国分寺駅」です。

「信濃国分寺」という駅名から、歴史のロマンが漂っていますよね~。
ここから、今回の旅、スタートです!

駅のすぐ近くにあるのが、「信濃国分寺史跡公園」です。国道18号沿いに碑が建っています。
教科書にも載っていましたが、奈良時代に聖武(しょうむ)天皇が国ごとに国分寺を建立するよう
詔(みことのり)を発しました。その国分寺です!
信濃国(しなののくに)の国分寺は、上田盆地のこの地に建てられたんですね!

私、礎石が大好きなんです!建物が復元されていなくても、ここにどんな建物があったんだろう、と
イメージするだけでロマンを感じるんですよね。ふるさとの福岡県では子どものころ、
都府楼(とふろう)跡・大宰府(だざいふ)政庁跡に遠足で何度も行ったんですが、そこにも礎石が
いっぱいあったんですよね。礎石好きになった原点かもしれません!(笑)
シャッターチャンスを狙い、電車がやってくるのを待って、写真に収めました!

こちらの図にあるように、かつての国分寺(右・僧寺跡)、尼寺跡(左)を貫くように、しなの鉄道、かつての信越本線の線路が通っています。この区間を電車に乗って通る時には、奈良時代の景色を想像しながら乗るのも、いいかも!ちなみに、国分寺と国分尼寺がこんなに近くに並んで配置されるのは、全国的に珍しいんだそうですよ。

こちらは史跡公園にある資料館です。昭和55年(1980年)開館。国分寺跡の資料を中心に、模型や
写真パネルによって、上田地方の古代史が分かりやすく解説されています。
写真の左端が、国道18号です。

古代の国分寺が戦乱などの影響で衰退した後、平安時代末期に少し北のほうに移ったと考えられているそうです。国道18号沿い、この門は、現在の信濃国分寺の「仁王門」です。

坂を上ってきました。こちらが、現在の信濃国分寺。毎年1月の八日堂(ようかどう)縁日では、木で
できた六角柱の厄よけ「蘇民将来符(そみんしょうらいふ)」を求めて、多くの人でにぎわいます。
こちらの本堂は、江戸時代末期に建てられたもので、長野県の宝、県宝(けんぽう)に指定されています。夏には本堂の北側で、赤、白、ピンクのハスの花が美しく咲き誇ることでも、有名ですよね。

こちらは三重塔(さんじゅうのとう)。高さは約20m!源頼朝が、善光寺にお参りした帰りに、国分寺の衰退を心配し、この塔の復興を命じたと寺に伝わているそう。建築様式からは、室町時代中期に建てられたものと推定されています。国の重要文化財です。

こちらは、三重塔の「心柱(しんばしら)」。昭和の初めの解体修理の際に取り替えられたものが、展示されています。この心柱が塔の創建当時のものだとすると、600年の古材ということになるそうですよ!

心柱は塔の中心につり下げられていたそうで、なんと東京スカイツリーも同じ構造なんだそう。
地震に強いといわれているんです。当時から高い技術があったんですね。
心柱にそっと触れてみましたが、悠久の歴史を感じることができました!

信濃国分寺から、歩くこと10数分。千曲川の支流、神川(かんがわ)の河川敷、「神川合戦の地」に
やってきました!天正13年(1585年)、第1次上田合戦で、真田勢が徳川勢を神川に追い落としたんです。大河ドラマ「真田丸」や「どうする家康」でも描かれていましたが、真田は徳川をかなり苦しめたんですね~!

最後に訪ねたのは、千曲川に架かる北陸新幹線第2千曲川橋りょう、愛称「上田ハープ橋」です。
全長270m、その美しい姿から「信州上田の景観100選」に選ばれているそうですよ。
新幹線がやって来るのを待って、写真を撮りました!

橋脚に設置されていた説明板によると、
「80メートルの高さの主塔から左右に張られたケーブルがハープを連想させる」
「四季の変化が楽しめる千曲川で音色を奏でるようなシンボルになって」などの理由から
「上田ハープ橋」という名前が付いたんだそうですよ。

上田市・信濃国分寺の界わい、古代から現代まで、時空を超える旅を満喫しました。
皆さんも、ぜひお出かけください!

※今回の旅の料金
長野-信濃国分寺(JR信越本線・しなの鉄道) 片道830円
「上田市立信濃国分寺資料館」 入館料250円

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