宮崎の玄関口 宮崎空港の“からくり時計”を徹底調査!
- 2023年04月20日
視聴者から寄せられた疑問・質問にお答えする「てげ探」。今回の質問はこちらです。
宮崎空港のからくり時計は、どのように動いているのか?中がどうなっているのか知りたいです。(787真一さん)
からくり時計のある宮崎空港へ
取材に行くと時刻は正午ちょうど。にぎやかなお囃子と
ともにからくり人形が動きだしました。
再現されているのは、天岩戸に隠れてしまった天照大神に出てきてもらおうと、手力男命と天宇受売命 が 太鼓に合わせて踊る場面。
朝7時から午後9時まで毎正時、人形たちが出てきて時刻を知らせます。 実に1日15回です。
利用客に聞いてみると
「なんだろうと思ったら、からくり時計でした。
ふつうの動物とかピエロとかじゃないし宮崎を象徴しているんでしょ。」
「宮崎に来たなっていう印象的なものですよね。
フェイスブックに上げたら めっちゃうけました。見たいってみんなが。」
「インパクトは大きいよね。」
からくり時計の中はどうなっているのか?
案内してくれるのは空港ビルの社員でからくり時計の維持管理を担当して19年目の河野 孝太郎さん。
1階の広場から4階の展望デッキまで上がり、案内された場所についていくと。
空港内を見渡せる場所に到着!
ここを開けますね。
この中に…
この中に降りるんですか?
降りてもらうとかぐら時計が
あります。
うちの会社の人間、社内の人間ですら、数人しか来たこともないし、見たこともないと思います。
いよいよメディア初公開!からくり時計の内部へ!
中に降りてみるとそこには
えーすごいびっくり!
こんな近くで見られるんですね!
普段見ることができないアングルです。人形は後ろまで丁寧に作られています。
気になったのが、 からくり時計と言っても 歯車が見当たらなかったんです。
どういうことでしょうか?
皆さんが思われているのって、昔のからくり時計って歯車で動いているのをイメージするかと 思うんですけど、別の所に制御盤がありまして、そちらで制御されたうえで 機械的に動いております。それ(人形の服)をめくってもらうと。
お、首って書いてますよ!
入制御配線が 全部電気的、機械的になっておりまして、(人形の)関節すべてに制御がされています。
さらに、奥を見てみると気になる物を発見しました。
アルミホイルがたくさん!
置き忘れたんですか?
ごみじゃあございませんよ。アルミホイルに反射させて光を拡散させて後ろのほうも明るく見えるようにしております。
からくり時計の心臓部・制御室へ
こちらが制御装置です。
それぞれ人形の手や首などの動きを関節ごとに細かく制御。 そのおかげで人形がなめらかに動き、向き合う動作の時に ぶつからないようミリ単位で コントロールされているんです。
からくり時計はいつ出来た?
あんなふうに なっているんですね! メディア初公開! コンピュータで制御されている一方、 アルミホイルや 配線の手書きの文字とか、手作り感もあっておもしろいですね。
そもそも、このからくり時計いつ出来たんですか?
こちらご覧ください。これは宮崎空港の 古いターミナルビルです。
利用客が増える中で受け入れ能力を高めようと、今から34年前の平成2年に建て替えられました。からくり時計は、新しいターミナルビルのお目見えに合わせて設置されたんです。
34年も前に作られたものがまだ
ちゃんと動き続けているんですね。
そうですね。実は時計が設置されて10年ほどたった時に「何か新しいものに変えたらどうか」という 意見が寄せられたこともあったそうです。でも、空港ビルのシンボルとして代えがたいとして存続することになり、今も変わらず空港の利用客を楽しませています。
これで調査終了と思いきや…!?
なぜ空港に置かれるのがほかのモノではなく、からくり時計になったのか…調べてみると、からくり時計の知られざる誕生秘話がありました。
これについては、「後編」で お伝えします。
どうぞお楽しみに!
貴重映像!裏側から見るからくり人形!
番組内で放送した、裏側から見た動くからくり人形の映像はNHK宮崎のホームページでご覧いただけます!
普段見ることができない映像をお届けします。たっぷりとご覧ください。