J3開幕直前！テゲバジャーロ宮崎 昇格へ戦略は？新戦力も紹介
- 2023年03月02日
サッカーJ3のリーグ戦開幕まで1週間を切りました。
われらがテゲバジャーロ宮崎はJ2昇格に必要なライセンス取得を目指す方針を表明し、今シーズンに臨もうとしています。
どうやって昇格を実現させるのか？運営会社の小林会長が描く道筋と意気込みに単独インタビューで迫るとともに、松田新監督が率いる新体制についても紹介します。
一発で決める
宮崎初のJリーグクラブとして戦ってきたテゲバジャーロ宮崎。過去2シーズンはJ2昇格に必要なライセンスを持っていないため、仮に優勝してもJ2に昇格できない状況でした。そのため、選手やサポーターからは、勝てば昇格できるという状況を作ることを熱望されていました。
クラブの運営に携わって8年目。発展に力を尽くしてきた運営会社の小林 稔会長は、これまでJFLとJリーグへの2度の昇格を経験しています。あの昇格がかかった時の熱気こそが、クラブのもう1段の成長に欠かせないと考えています。
地域リーグからJFL、Jリーグに上がるときも、すごく熱狂する感じとか。昇格できるかのギリギリの戦いがすごく面白いですし、それを体験できることの価値、その熱さみたいなものをクラブ・サポーターの全体で共有できることが素晴らしい。
J2昇格へ2つの課題
テゲバジャーロがJ2のライセンスを得るためには2つの課題をクリアしなければなりません。照明とスタジアムです。
このうちナイトゲームの開催に必要な照明については、すでに工事が始まっています。ことし3月には完成する予定で、課題の1つにはクリアのめどが立っています。問題はスタジアムでした。J2昇格には1万人の観客が収容できるスタジアムが必要です。
しかし、新富町にある本拠地のスタジアムは現在、5000人程度しか収容できません。 どうやって基準を満たすのか。クラブの秘策はスタジアムの整備を一定期間、猶予される「例外規定」の適用です。これが認められれば、スタジアムの整備は、昇格したあとに着手すればよいことになります。
いろいろな可能性を切らずに進んでいきたいなと思ってます。その上で一番やっぱりコスト面やいろんなところで考えると、現状のスタジアムを拡張するのが一番、ベストの案かなと思っています。
バックスタンド側を豪華なものにしていって、いろいろなルームがあってという状況がつくれると面白いなと思っています。
観客動員数は低いながらも、上昇傾向
また、J2昇格を目指すに当たって気になるのが観客の数です。昇格にあたって観客動員数の条件はありませんが、昨シーズン、テゲバジャーロの平均は1268人。J3で最も少ない人数でした。
まだまだ伝えられていない部分とその発信も足りなかったと思っています。サービスも含めて、手が回らないところはあったかなと思っています。
地域密着の取り組みと、来ていただいた方の満足度を高めるという今の方向性をしっかり続けていきたい。
実際、観客動員数も徐々にですが、増えています。「プロスポーツ不毛の地」と言われた宮崎で、少しずつ成長を続けるテゲバジャーロ。昇格できるかもしれないというワクワク感を原動力に、これまでとは違う戦いを見せたいと意気込みます。
今までのテゲバの歴史で一番大きな勝負の年になると思ってます。
サポーターの皆さんの声援が力になると選手たちも感じていますので、選手とクラブとサポーターがいっしょになって、一喜一憂することを一緒にさせていただきたいと思ってます。
新加入アタッカー陣
松田浩新監督のもと、J3優勝を目標に掲げ、今シーズンを戦い抜く選手やスタッフ、およそ40人が勢揃いしました。
松田 浩 新監督
J3優勝、そしてJ2昇格というクラブの目標達成のために、自分のこれまでの経験を惜しみなく注ぎこみたい。1年間サポーターの皆さんの応援も必要になります。いっしょに戦っていただきたいと思います。
昨シーズン終了後、チーム得点王の岡田選手やアシスト王の徳永選手など11人が退団しました。得点力が下がらないか心配しているサポーターもいると思いますが、新加入の3人のフォワードに期待が高まります。
（J通算50得点・ヴィッセル神戸やアビスパ福岡などに所属）
FC岐阜から加入することになりました背番号16番石津大介です。昇格のことだけを考えて1年間やり続けます。
（J通算31得点・ジュビロ磐田やアルビレックス新潟、柏レイソルなどに所属）
V・ファーレン長崎から来ました山崎亮平です。チームの目標である優勝のために一丸となって頑張るので応援よろしくお願いします。
（期待のルーキー）
ガンバ大阪から加入した南野遥海です。チームの優勝に向けて日々努力して、点をたくさん獲ります。
ご紹介した新加入の3選手のほかにも昨年、急成長した橋本選手や運動量豊富な北村選手もいて攻撃陣の競争は去年以上に激しくなっています。
新ユニフォームのお披露目
これまでのデザインにはなかった、大胆な斜めのラインが入り、困難を乗り越え右肩上がりに成長すると決意を込めました。斜めのラインにはサポーターの思いをタスキに見立てて、ともに戦う姿勢も示しています。
（綾町出身・北村知也選手・FW）
いままでの歴史が積み重なってきたのを、今度は自分たちがもっと歴史を作っていけるようにつないでいきたい。
（宮崎市佐土原出身・西岡大志選手・DF）
クラブのテーマである「真摯」を1シーズン通して心がけて戦えば、サポーターにとって夢や感動を届けられると思うし、サポーターといっしょに戦っていきたい
テゲバジャーロ、注目の開幕戦はホームに長野パルセイロを迎えて３月５日（日）に行われます。
