牛のゲップを減らす救世主に注目【インスタ画像でわかりやすく解説】
牛など家畜がするゲップ。実は、二酸化炭素の25倍もの温室効果があるとされるメタンが含まれています。
そのゲップを減らすカギになると、世界中で注目されているのが赤い色が特徴の海藻、「カギケノリ」です。牛肉の生産量が世界一のアメリカでこのカギケノリを使ったのメタン削減に向けた実験を紹介します。
(NHK「おはよう日本」より)
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もう牛は環境に悪くない!?
牛肉の生産量が世界一のアメリカ。
アメリカ最大規模のバーベキューイベントが開かれると、大勢の家族連れでにぎわっていました。
しかし牛といえば、気になるのがゲップ。ゲップに含まれる「メタン」が地球温暖化につながると問題になっているためです。
注目されているのは、赤い海藻「カギケノリ」。
この海藻を食べさせると、牛の胃の中にいるメタンを出す微生物に作用し、ガスの量が減るとされています。ハワイの企業では、この海藻の研究を進めています。
どれくらい効果があるのか実験も開始。オレゴン州の畜産農家では、餌に乾燥させた海藻を1日あたり650グラム混ぜています。
牛の息に含まれるガスの量を算出すると、排出量の多い牛の場合、1日400グラムほどのメタン排出量が2週間後、半分程度になりました。牛の健康状態をみながら実験が進められています。
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カンザス州立大学 ローガン・トンプソン 助教
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「初期データでメタンが減少しているので、多くの畜産農家に使ってもらえると期待しています」
ハワイの企業では実用化に向けて、量産化に向けたプロジェクトを開始。海の中の環境を再現した施設で培養しています。
海藻を使った研究は世界各地で進められており、オーストラリアではメタンを最大80%削減できたとの報告も。
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