「動物を傷つけない」変わるファッション【インスタ画像でわかりやすく解説】
有名ブランドが次々と“脱毛皮”を宣言。
世界をリードしてきたヨーロッパのファッション業界が今、大きく変わり始めています。
「動物を傷つけない」という考え方が広がり、フランスではその対象がペットなどにも広がっています。
※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。
もう動物を傷つけない! 脱毛皮宣言”する理由
グッチやサンローランなどを傘下に持つ大手ファッショングループでは、2022年の秋のコレクションから、すべてのブランドで毛皮の使用をやめると宣言しました。グッチはすでに取りやめているほか、イタリアのアルマーニプラダも続々“毛皮フリー”に移行しています。
世界43の国と地域で販売されている「ELLE」。毛皮を使った商品の掲載を一切やめることに―
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エル・インターナショナル コンスタンス・ベンケ CEO
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「こうした取り組みをすれば、持続可能で革新的な代替素材を生み出し、ファッション業界をけん引することにもつながる」
背景にあるのが「アニマルウェルフェア」という考え方。ニワトリやウシなどが劣悪な飼育環境におかれていたことを問題視して生まれました。今では対象がペットなどにも拡大、アニマルウェルフェアへの意識の高まりがファッション業界にも広がり始めているのです。背景には、若い世代の支持を得たいブランド側の事情も。
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ファッションジャーナリスト 井上エリさん
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「Z世代は環境への意識が高く、モノ選びでエコであることや倫理的な問題がないかを重視します。彼らを取り込みたいファッションブランドは“動物を殺して作られた毛皮”を使う悪いイメージを払拭(ふっしょく)したいのです」
パリ近郊で開かれた見本市では、サボテンやパイナップルなど、さまざまな素材が披露されていました。
こちらの素材は、すし店で廃棄されるサーモンの皮を大量に使った素材です。耐久性があり、10年以上は使えるということです。これまでに世界の1,400近くの取引先に商品を販売しています。
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開発した バンジャマン・マラトレさん
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「フランス人はたくさんの魚を食べ、ほとんどの皮が捨てられています。ごみになる皮に再び価値を見出し、長く使える素材に生まれ変わらせることができないかと考えました」
私たちにとって選択の幅が広がれば、デザインや価格、素材などと並んで「動物にやさしいか」について考えることは当たり前になるかもしれません。
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インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます