5年ぶりの入学式 今治 ・岡村島
- 2024年05月14日
四国(4Koku)4県の地域に根差した取り組みに汗する人たちや、地域の文化・風土・自然・名所旧跡など、四国の魅力を再発見する5分番組です。今回は今治市の岡村島を取り上げました。ダイジェスト版動画とともに、制作後記をお届けします。
今治港からせきぜん渡舟に乗ると、岡村島に着きます。岡村島は広島県呉市の本州からつながる「とびしま海道」の終端で、たくさんのサイクリストが行き交います。
古い家屋が並ぶ街並みは、島のかつて潮待ち港として栄えていた頃の情緒を感じさせます。
岡村島の主な産業は漁業やみかんなどの果樹栽培です。潮や柑橘の香りが漂います。
今、移住への関心が高まっています。岡村島にも数年前に都市部から移住してきた家族がいます。その家族が移住を決めたのは、親戚が岡村島出身ということで何度か遊びに行き、海や山が近くにある岡村島の自然環境に魅力を感じたからだそうです。家族が休日に畑作業や釣りへ出掛けて島暮らしをエンジョイしているということを聞いて、私も島暮らしについてとても興味が湧きました。取材した春の時期はたまにイカも釣れるそうで、子供たちが釣れた時はとても楽しく感じると話してくれました。
今回の番組では家族の長男の入学式を中心に取材しました。
岡村島にある中学校は2年間生徒がおらず、休校中でした。入学式は5年ぶりということもあって、島中に招待状を配ったそうです。
入学式の日の登校で校長先生が生徒・児童のみんなを家の近くまで迎えに来る様子や、町の駐在さんも一緒に学校まで歩いていく様子、通りすがりの地域の方が挨拶しに家の前で待っている様子を見て、「島の温かさって素敵だ」と感じました。
<番組制作を通して>
近頃、人と人とのつながりが薄れていく中で、撮影中の島民と子供たちの関係性が垣間見られる温かい光景にはとても心を動かされました。取材をした入学式から1か月が経ち、今も元気に中学校に通っているということです。
岡村島には美しい海や柑橘の香りがする山、展望台まで登れば瀬戸内海の多島美といわれる景色が広がっています。みなさん、ぜひ足を運んでみてください。