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鉄道写真家に聞く 駅弁を美味しそうに撮影するコツは?

どつぼさんが忘れられない駅弁PART2
  • 2023年11月08日

前回は、10月14日の鉄道の日に合わせて、500種類以上の駅弁を食べた、どつぼさんこと鉄道写真家・坪内政美(つぼうち・まさみ)さんに、おすすめの駅弁を独自のランキングで紹介していただきました。
記事はこちら>>
好評につき、今回は、前回の放送でお伝えしきれなかった駅弁をご紹介します。そして、プロの鉄道写真家のどつぼさんに、駅弁を美味しそうに見えるよう撮影するコツも伺いました。
※11月7日(火)「ひめゴジ!」ラジオ第1(愛媛) で紹介した内容を再編集してお伝えします。

音が出る駅弁!?

岸本

どつぼさんが独自の視点で選んだおススメの駅弁。ご好評につき、今回、第2弾になりました。まだまだ紹介しきれていない駅弁があるそうですね?

モー太郎弁当
どつぼさん

はい、1つ目は、前回も最後に少しだけ紹介した、三重県の松阪駅で販売されているモー太郎弁当。 
弁当の蓋を開けると・・・なんと、童謡「ふるさと」が流れる弁当なんです!
弁当の蓋の裏に光に当たると音楽が鳴るセンサーが付いているから開けると音が鳴るからくり。

お弁当の中身はどうなっているんですか?

松阪牛のすき焼きがご飯の上にたっぷり乗っている。甘辛く、ご飯も進みます。変わり種の弁当であることは間違いないが、弁当自体もめちゃくちゃ美味しい。駅弁の界隈では有名な弁当ですが、ぜひ一度食べてみてください。

日本で一番高級な駅弁?!

つづいて紹介いただく駅弁は?

栃木県の東武日光駅・鬼怒川温泉駅・下今市駅などで販売されている日光埋蔵金弁当。

埋蔵金弁当というネーミングが面白いですね。

何が特徴的なのかというと、日本で一番高級な駅弁といわれているんです。
一番高い弁当は23万7000円。日光彫りを施されて、漆塗りで仕上げている器にキャビア・北海道産タラバガニのちらし寿司・和牛のヒレステーキなど、贅沢なラインナップで、ぎっしり詰まっています。

買うには、ためらってしまうお値段ですが、もっと手頃な価格帯もありますか?

一番安いものから1450円、1700円、1万円、3万円、5万円、10万円、駅などには手ごろな埋蔵金弁当が置いてあります。どれも美味しいんです。

その上、スコップの形をしているスプーンが付いていたり、印籠の形をした器など、見た目も面白いんですね。

日光埋蔵金弁当

番外編もありますよ。同じ北関東にあった弁当です。
今はもう売っていない駅弁なんですが、伝説的な駅弁なのでぜひ紹介したいと思います。その名も、群馬県高崎市の駅で販売されていた「朝粥弁当」。
朝しか販売していませんでしたが、かなり人気があった駅弁でした。おかゆの上に海老・栗が乗っていて、ほんのりやさしい塩味が付いていて絶品。
朝帰りの大人たちが駅のホームでこの弁当を食べている光景は今でも覚えています。

朝粥弁当

ここまで伺っていますと、どつぼさんは全国の“駅弁評論家”かと思ってしまいますが、本業は鉄道写真家でいらっしゃいます。

プロの写真家として、駅弁も撮影されると思いますが、駅弁の撮影方法やその工夫について教えてください!

駅弁は一般的な弁当に比べて、個性豊か。写真が撮りにくい駅弁が世の中にたくさんあるので、ぜひ紹介したいですね。

撮りにくい駅弁ですか!?どんな駅弁が撮りにくいんですか?

ざっくり3種類あります。
1つ目が、蓋と弁当がくっついているもの。弁当と蓋が離れないタイプ。宝箱みたいなイメージです。例えばカツオのたたき弁当。中身と容器を一緒に撮影できないから。
2つ目が、お重になっている駅弁。例えば、JR貨物コンテナ弁当など。深さがあると美味しそうに映りにくいんです。
3つ目が、そもそも食べにくい駅弁。例えば、富山の有名な駅弁「ますのすし」。食べてしまうと手につくので、列車内での撮影には不向き。でも味はすごくおいしいんです。

駅弁を美味しそうに撮影するコツは?

突然ですが、きょうは実際に、私が駅弁の撮影に挑戦します。

コンテナ弁当の撮影にチャレンジしましょう。
コンテナ弁当は2種類あります。JR貨物コンテナと国鉄コンテナ(緑)の形の駅弁です。
JR貨物のコンテナの形をした弁当箱に神戸牛を使ったすき焼きとごはんがぎっしり詰まっています。
国鉄貨物コンテナには兵庫県・明石の名物料理である「鯛めし」がぎっしり詰まっています。
コンテナ弁当の撮影、さっそくやってみましょう。

撮影で気をつけることはありますか?

最低4カット撮影しないといけません。
まずは弁当を開ける前。買ったままの状態で1枚
次に弁当を開けたあと、中身がわかる写真を真上から全体が映るように撮影。
次にイメージショットを2枚。より美味しそうに見せるために掛け紙をバックに画面いっぱいの弁当の中身が映るように撮影。
次に、弁当全体がはっきり映るようなイメージショット。
きょうは2枚だけ、画面いっぱいのイメージショットにチャレンジしてみましょう!

岸本キャスター撮影写真①
岸本キャスター撮影写真②
どつぼさん撮影

私が撮影した写真はいかがだったでしょうか?バランスよく、中身がわかるように、かつ美味しそうに撮影するのは本当に難しいですね。

どつぼさん撮影のお写真は、さすがプロ!お弁当の中身だけでなく、コンテナ弁当の特徴である弁当箱の深さがよくわかりますね。

さて、どつぼさんには、2回にわたって駅弁を紹介していただきました。美味しい上に、見た目も面白いのは駅弁ならではですね?

駅弁は、味はもちろん、見た目にこだわって作っています。弁当の掛け紙・デザイン一つでお客さんが選ぶ際のポイント、ひいては人気や売り上げに関わってくる大事な要素です。
みなさんもぜひ駅弁のデザインにも注目してみてください!

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