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大きさ自慢!初夏の味わい「一寸そら豆」

  • 2023年06月07日

ふつうのそら豆に比べて一回り以上大きい「一寸(いっすん)そら豆」。
松山が誇るブランドそら豆です。
5月初旬、収穫のピークを迎えた松山市久枝地区を訪ねました。

(NHK松山放送局 大内奈々子)

大きさに特徴あり!「一寸そら豆」

左:一寸そら豆

1粒の大きさが一寸、およそ3cmあることから名付けられた大粒の品種「一寸そら豆」。
愛媛県で生産されているそら豆のほとんどが「一寸そら豆」です。
生産量は全国4位! 愛媛県で作られた一寸そら豆のおよそ3分の2は東京に出荷されるそうです。

収穫最盛期「一寸そら豆」

一寸そら豆の産地、松山市久枝地区の生産者・野本正志さんを訪ねました。

160cmほどの木の上から下まで、大きなそら豆がたくさん実っていました。そら豆は寒さの影響を特に受けやすい繊細な野菜。今年の冬は強い寒波もありましたが、その時期に栄養管理などをより徹底したことで、例年に比べて順調に育ったそうなんです。

いざ収穫!!

私も収穫を体験させていただきました。

収穫時期を迎えたそら豆を見分けるコツは、
・そら豆の筋が黒っぽくなっている。
・豆の形がプクプクっと膨らんでいる。
・木の下から順番に実っていくので、下の方のそら豆から探していく。
私が選んだそら豆、中はどうでしょうか??

とても鮮やかな緑色!さらに、このお歯黒という部分が黒くなり始めた時が採りごろだそうです。まさにベストなタイミングで、そら豆を収穫できました!

生産者オススメの食べ方“塩ゆで”

その日の朝に採ったばかりのそら豆を“塩ゆで”でいただきました! “塩ゆで”が一番そら豆の味が分かるそうです。 とっても甘く、ホクホクした食感がたまらなかったです!

大きくて美味しいそら豆が出来たらいいなという感じで育てていますけど、それが思ったように出来たら本当に嬉しいです。また、どんどん味わってください。

そら豆レシピを紹介!

ここからは、一寸そら豆を使ったアレンジレシピをご紹介します。
久枝地区・農協女性会のみなさまに作っていただきました。

【えびとたまねぎとそら豆のかき揚げ】

3つの食材を天ぷら粉に練りこみ、160度の油で10分ほど揚げます。 完成したら、塩や抹茶塩につけて食べるのもよし。 また、そら豆本来の味がわかるように、何もつけずに食べるのもよし!

【そら豆の炊き込みご飯】

味付けは塩のみ!皮ごと炊き込むのがオススメだそうです。 炊き込むとそら豆が甘くなり、それがご飯と合っていておいしかったです。 ゴロゴロと食感豊かなそら豆ご飯は、これだけで、とても食べごたえがありました。

料理を作ってくれた二神孝子さん(久枝地区・農協女性会)

そら豆の料理はなかなか知らないって方もいるんですけど、関心を持っていただけたらと思います。エビとか入れると若い方も食べるんじゃないかなと思うので、ぜひとも食べていただきたいです。

食べるだけじゃない!一寸そら豆の“焼酎”

松山市にある創業128年の老舗酒蔵では、20年前から一寸そら豆を使用した“焼酎”を作っています。製造に携わっている城下さんにお話を伺いました。

焼いたそら豆を細かく砕いて、もろみと発酵させて製造します。そら豆が旬な5月上旬頃にだけ作られ、年間300本しか生産されない貴重なものです。

私もいただきました!

フルーティーな香りが特徴的で、飲んだあとにしっかりとそら豆の味が口の中に残ります。 そら豆料理とあわせて楽しむのも、おすすめだといいます。

城下雄一郎さん

一寸そら豆は、やはり松山を代表する農林水産物だと思いますので、それを活用した製品で全国の方にこういったおいしいそら豆があることを紹介したい。 焼酎を通じて、一寸そら豆を取り寄せていただいて一緒に召し上がってもらうと非常にいいんじゃないかなと思います。またそれが消費につながるといいのかなとも思います。

感想

取材をする中で、そら豆は非常に繊細な野菜だと分かり、日々の手入れがとても大変だと感じました。およそ10か月かけて丁寧に育てたそら豆、おいしくできたという生産者の方の喜びあふれる表情が印象的でした。
また、そら豆を使ったレシピがこんなにあることは知らなかったですし、特にかき揚げなどお子さんも喜んで食べられるのではと思いました。
一寸そら豆の焼酎はとても香り高く、思わずグビーっと飲んでしまいました(笑)
初夏の味を感じられる松山の一寸そら豆、さまざまな形で味わってみてはいかがでしょうか。

  •  大内菜々子

     大内菜々子

    愛媛県松山市出身。2023年4月から午後6時10分放送の「ひめポン!」でリポーターを担当。趣味はサウナと鳥の観察。特技は大食い。

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