知っておきたい 自転車運転5つのルール
- 2023年05月18日
NHKで取り組んでいる「#かぶろう自転車用ヘルメット」キャンペーン。
多くの方からさまざまな意見や疑問が寄せられました。
中でも多かったのが「自転車の運転マナー」に対する懸念です。
街の中で自転車を乗る時に知っておきたい5つのルールを、愛媛県警バイシクルユニットの井上貴志さんに聞きました。
(NHK松山放送局 松原小百合)
自転車安全利用五則
5つのルールは以下の通りです。
いずれも自転車に乗るときの基本的なルールで、知っている項目も多いのではと思います。
「当たり前と思う方もいるかもしれませんが、令和4年には県内では自転車が関わる事故は461件も起きています。このうち7割は交差点で起きていて、事故原因として最も多かったのが『一時停止』を守らなかったことでした」
車道が原則、左側を通行歩道は例外、歩行者を優先
これは自転車に関する「道路標識と標示」を確認する必要があります。
上の標示は「普通自転車専用通行帯」です。
この標示がある場合、自転車は原則この上を走らなければいけないと道路交通法で定められています。
左は「自転車ナビマーク」、右は「自転車ナビライン」です。
町で見かけたことがあるという方もいると思います。
どちらも自転車が車道を安全に通行できるようにするため自転車の通行場所を示した印で、自転車は「左側通行」が原則なので車道の左側に設置されています。
標識と標示
続いてはこちらの標識です。
これは歩行者も自転車も通行できるという意味です。
井上貴志さん
「それだけではありません。普通自転車(タンデム自転車、リヤカーなどをけん引している自転車、サイドカーつき自転車などを除くいわゆる一般の自転車)は歩道の車道よりを徐行する必要があります。歩行者の優先がポイントです」
そして、こちらは「歩行者専用」の標識。
自転車を含む車両の通行は禁止です。商店街などで見かけますが、松山市の大街道などは自転車に乗ったままで通行することはできません。
夜間のライト点灯
ライトを点灯した場合とそうでない場合とでは周囲からの見え方がどう違うのか。
日没後、実際に比較しました。
撮影は5月の午後7時すぎに行いました。
外灯はありますが、かなり暗く感じます。
カメラから10メートルごとに三角コーンを置いています。
自転車は100メートルほど離れた位置からカメラに向かって走りました。
無灯火の場合、40メートルほど先で、一瞬、外灯の明かりに照らされて自転車に乗る人が見えましたが、はっきりとしません。
認識できたのは、わずか数メートル先。突然、自転車が現れた感覚がありました。
一方、ライトを点灯した場合、40メートル先のコーンより奥でも、光を確認することができました。
さらに近づいてくると、地面もライトに照らされて自転車の接近がよくわかります。
井上貴志さん
「自転車のライトは自分から周りが見やすいようにだけではなく、周囲の車や歩行者に気づいてもらうためのものなんです。特に自転車は車やバイクと比べて音が小さいため、ライトの点灯がとても大切です」
自転車は車両
最後に、井上さんはこう付け加えました。
井上貴志さん
「あくまでも自転車は車両です。その認識をもって運転してもらいたいと思います。そうすれば、おのずと交通ルールへの意識も変わるのではないでしょうか」