牧野博士 らんの和名をつける
- 2023年02月09日
いま注目の植物学者、高知出身の牧野富太郎博士。
ランの和名も数多く名付けていたことをご存じでしたか?
きょうはその一端を紹介します。
(高知放送局 記者 田中開)
明治から昭和にかけて活躍した植物学者、牧野博士はことし4月から放送が始まる連続テレビ小説『らんまん』のモデルにもなっています。
実は、大正時代に当時の宮内大臣から依頼されて、宮中のうたげを彩るランを天皇に説明しやすいようにと和名を付ける役割を担っていたのです。
そのうちの1つが、コサージュなどに使われる「カトレア・トリアナエ」。
博士が名付けた和名は「はつひのでらん」です。
紫色の花が大きく、茎が立ち上がるように優雅に伸びる様子を初日の出に見立てました。
また、こちらは水色の花を咲かせる「バンダ・コエルレア」。
宝石のひすいのような色から「ひすゐらん」と付けました。
こうして、名前から花を連想できるような和名を付けたということです。
こうしたランの数々は、高知市の高知県立牧野植物園の温室で、2月4日から26日まで展示されていて、その数は約100種類、2000株にものぼります。
また、当時の宮中のうたげの雰囲気を再現したコーナーも設けられ、テーブルに飾り付けられた色とりどりのランと牧野博士の等身大パネルが訪れた人を出迎えています。
(県立牧野植物園 丹羽誠一 温室管理班長)
「牧野博士がどんな意図でランに和名を付けたのか、当時の雰囲気に思いをはせながら見て楽しんでほしい」
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。