がん患者の心得 セカンドオピニオンの希望を伝えよう

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心得その三「セカンドオピニオンの希望は迷わず主治医に伝える」

治療に関わる問題として、「セカンドオピニオンを受けたいが、医師に伝えてよいか迷う」という悩みも多くあります。現在、がんの診療においては、患者さんがセカンドオピニオンを求めるのが当たり前になっています。
それを嫌がる医師は、通常はまずいません。遠慮せずに主治医に伝えるようにしてください。それでも言い出しにくい場合は、家族のほうから話してもらうのも1つの方法です。

心得その四「早まって退職しない」

がんの治療が始まると、「仕事を続けられるのか」「治療費がかかる」といった悩みが生じてきます。がんと診断されたことで、約3割の人が職場をやめてしまうという調査結果があります。しかし、退職してしまうと、せっかく受けられたはずの労働者に対する支援制度が受けられなくなってしまうことがあります。

例えば、健康保険に加入している人であれば、傷病手当として給与の3分の2の給付を、最長で18か月受けられるという制度があります。決断を急いで退職せずに、まずよく考えることが必要です。仕事を続ける場合、直属の上司などに、どういう病気で、どのような治療を受け、どのような副作用があり、どのような経過をたどると考えられるか、ということを話しておくことが重要です。
仕事量や勤務時間などについても、自分の要望をしっかり伝えておきましょう。常時50人以上の労働者がいる会社などは産業医がいますので、相談してみることがすすめられます。

記事「どうする?「がんと言われたら」 患者さんの心の推移と大切にしたい心得」
記事「がん患者の心得 家族に遠慮せず話し、周囲の協力を得よう」

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    賢い患者の心得「がんと言われたら」