いざという時の家庭の医学 あざができた!早く治す方法は?注意すべきあざとは?

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「知らないうちにあざができている」、「あざが治らない」という悩みがある方は多いのではないでしょうか。ほとんどのあざは、転んだりぶつけたりしてできる内出血によるもので、時間の経過とともに自然に治る、健康には害のないものです。しかし中には、痛風や血小板減少症といった深刻な病気のサインであることも!見分け方のポイントや、あざを治りやすくする「RICE処置」について紹介します!

「あざができやすくなった」「治りにくくなった」のはなぜ?

あざができた女性
腕のあざ

原因は加齢です。
加齢により血管や皮膚が弱くなり、ちょっとした刺激であざができやすくなることがあります。
これを老人性紫斑(ろうじんせいしはん)といいますが、時間の経過とともにあざは消えていきます。
年齢によって生じるもので、受診の必要はありません。

【服用している薬による影響も】
心筋梗塞脳梗塞で処方される、血液をさらさらにする薬を服用している場合は、あざができやすくなりますが、医師の処方であれば問題ありません。

あざを早く治す「RICE処置」

重要な4つの処置の頭文字からとったもので、あざを早く治すことにつながりますのでぜひ参考にしてください。

  • R…Rest 安静
    患部の腫れや痛みなどをおさえるため、横になったりして安静にします。
  • I…Icing 冷やす
    氷で患部を冷やします。

Q. 冷やす際、湿布や冷却シートを使ってもよい?
A. 湿布や冷却シートには深い部分まで冷やす効果はありません。

Q. お風呂は入ってよい?
A. 数日間は湯船に浸かって温まるのは避けましょう。
あざができてすぐは炎症が起こっているため、温めると血流がよくなって悪化しますので、軽くシャワーを浴びる程度にするのがおすすめです。
また、マッサージも患部への刺激になるので避けてください。

  • C…Compression 圧迫
    包帯やテーピングで軽く圧迫します。
  • E…Elevation 挙上(きょじょう)
    患部をできるだけ高い位置におきます。
    足の打撲の場合であれば横になり、腕の打撲なら三角巾でつるのがよいでしょう。

あざの予防法

あざの予防には食事が大切です。
血管の健康にかかわる栄養をとることで、あざの予防が期待できます。

  • マグロ、イワシ、サンマ、サバなど…含まれるオメガ3脂肪酸が動脈硬化を防ぐ
  • 野菜や果物…ビタミンを含むので血管の健康に役立つ
  • 塩分の採り過ぎは動脈硬化の原因にもなるので避ける。

注意すべき「あざ」とは?

ぶつけていないのにあざができていたら、病気のサインかもしれません。
以下のあざができたら病気が潜んでいる可能性が。病院での受診を検討してください。

①足の親指などが赤黒く腫れる→痛風

痛風

②ひざから足首までが腫れる→蜂窩織炎(ほうかしきえん)

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

③細かな点のようなあざやあざが複数できる→血管炎、血小板減少症

血小板減少症血小板減少症

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2023年7月 号に掲載されています。

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