料理やキャンプ、花火など意外に多い「やけど」のリスク。やけどは適切に対処しなければ治るのに時間がかかったり、痕がのこったりしてしまいます。しかしやけどの対処法には間違った情報も少なくありません。そこで医学的に正しいやけど対策を紹介!さらに、日焼けのアフターケアについても紹介します!
これが基本!応急処置

やけどをしたら、とにかくすぐに患部を冷やすことが大切です。
家庭であれば水道水、範囲が広ければシャワーで冷やしましょう。

応急処置を適切に行うことで、やけどが深く広くなることを防ぎ、早く治すことができます。
お湯などが服の上からかかった場合は?
慌てて脱ぐと水ぶくれが破け傷が深くなることがありますので、服の上から流水で冷やしましょう。
水ぶくれがある場合は?
水ぶくれの中には傷を治す成分が含まれているので破かないようにします。
冷やす際には、水ぶくれにポリ袋やラップを当て、その上から流水で冷やすとよいでしょう。

どのくらい冷やすとよい?
基本的には5~10分、しっかり冷やします。
深いところまで熱があるので、十分すぎるくらい冷やしましょう。
応用編!この処置はOK?NG?

①時計やアクセサリーをつけたまま冷やす →✕
時計やアクセサリーが熱を持っていると、やけどが進んでしまうことがあります。
また、やけどすることによって指が腫れて、アクセサリーが外れなくなってしまうということがありますので早めに外しましょう。
②応急処置に冷却スプレーを使う →✕
冷却スプレーの成分で傷が深くなる可能性があるので使用は避けましょう。
③ラップで患部を覆って保湿する →✕
ラップを使用すると、ラップの下で細菌が増え、感染のリスクが高まるので使用は避けましょう。
④水ぶくれには消毒液を使う →✕
初期の段階ではしっかりと洗って、傷についた細菌を洗い流すことが大切です。
⑤患部にワセリンを塗るといい →△
保湿の効果はありますが、ワセリンだけでは治療の効果があまり得られません。
医療機関にいくべき?判断ポイントはここ!
自分で何とかするか、受診するか、救急車を呼ぶか、悩むことも・・・
どの程度のやけどなら受診した方がよいのか、判断ポイントを紹介します。
以下に当てはまる場合は受診をお勧めします。
①顔や手をやけどした
顔や手は皮膚が薄いため、やけどが深くなりやすいです。手は機能的な問題が起こるリスクも。
②範囲が広い
広範囲のやけどは、体液が流れ出て全身的な問題を起こす可能性があるので、救急車を呼ぶことも必要です。
③子どもや高齢者がやけどした
子どもや高齢者は皮膚が薄いので、重症化する恐れがあります。
④基礎疾患がある
糖尿病などの基礎疾患があるとやけどが治りにくいです。
日焼けのアフターケア
紫外線を浴びた肌は、軽いやけどの状態で、炎症が起こっています。
日焼け後の肌に大切なのは、冷却と保湿です。
【冷却】
やけどをしたときと同様にしっかりと冷やします。
【保湿】
化粧水やワセリンなどを塗って保湿し、肌を保護します。
またスポーツドリンクなどで体の内側から水分を補給します。