ドローンショー日本トップランナーの研究所が石川県野々市市に
- 2023年10月25日
「こびとの靴屋」の童話のように、人間の代わりに働いてくれるこびとがいたら便利ですよね。
人手不足が深刻な今、いろいろな職場で、機械やコンピューターで作られたメカこびとが活躍するようになっています。
そんなメカこびととうまくつきあうコツを探るのが「職場で発見!メカこびと」のコーナー。
野々市市のドローンショー制作会社でメカこびと3号を発見しました。
(アナウンサー 松岡忠幸)
日本のドローンショー業界トップランナーが石川に
今回メカこびとを探しに行ったのは、ドローンショーを制作する会社。先週から金沢港クルーズターミナルで、このようなドローンショーを開催しています。
昨年末には、日本一の漫才師を決めるテレビ番組のオープニングで、夜空に大きな「M」の文字を浮かび上がらせて話題になりました。
日本のドローンショー業界トップを走る職場では、どんなメカこびとが活躍しているんでしょうか?
起業家育成施設i-BIRDに入居
野々市市の豊かな自然の中に広がる石川県立大学のキャンパス。
その中に、大学と連携する起業家育成施設i-BIRDがあります。
ドローンショー制作会社の研究所が、こちらの施設に入居しています。
金沢市にもオフィスがあって、お互いのオフィスの様子をカメラで見られるようになっていました。
金沢港クルーズターミナルで実施しているドローンショーのデザインの微修正を行っていました。
画面上に表示された点のひとつひとつがドローンです。今回は全部で300台を使っています。
専用ドローンならではの細やかな工夫
専用のドローンを自分たちで開発しています。プログラムされたコースを飛行しながら、決められたタイミングと色で光ります。その正確性を上げる工夫はもちろん、何百台も使うからこその工夫もあります。
こういう形で縦に積み上げるドローンって、なかなか無いと思うんです。これが僕たちのオリジナリティーです。
足の部分と、ドローンの頭の部分がしっかりとジョイントします。
ドローンショーって、何百台も人が並べるんです。その搬入、搬出の効率化。
一人の人が抱えようと思えば20台ぐらい一気に運べるというのがポイントです。
プロトタイプは、刺さるのはいいけど抜けないとかあったんです。
そこをうまく、安定しつつも取り外ししやすく。そこがこだわりですね。
メカこびとは3Dプリンター
こうした開発に欠かせないというメカこびとを、オフィスの一角で発見しました。
3Dプリンターです。
樹脂を少しずつ積み重ねて、設計図通りの部品を作ってくれます。
大量生産できるほどのスピードでは作れませんが、試作品を外部の業者に頼むのに比べると圧倒的に早く作れます。
3Dプリンターで作られた試作品が残されていました。
試作品でテスト飛行を繰り返して設計図を完成させ、最終的な部品の量産だけを外部の工場に依頼します。
メカこびととうまくやっていくコツは?
メカこびととうまくやっていくコツは?
ある意味でメカと対話するような形。
人間は人間ができるもの、
人間がやると手間がかかるものはメカにお願いという形で
どんどんキャッチボールし続けることがコツかなと思いますね
キャッチボール?
例えば、ドローンに改良を加えたい。あした、朝一番でテストしたいという時に、業務時間ぎりぎりまで設計を見直したりとか、データを作るというのは人がやるところ。
次の日までに製品としてなければいけないので、夜中の人が寝ている間に、そのデータをインプットして、3Dプリンターがその通りにはきだしてくれる。
そういうキャッチボールかなと思います。
そんなキャッチボールに何回でもつきあってもらえるのは、メカこびとならではかもしれませんね。
NHKプラスで見逃し配信中です。期間限定なので、お早めにご視聴ください。
つぎにメカこびとを探しに行くのは、あなたの職場かもしれません!