鹿児島が好き!でも魅力が知られていない!?それなら自分たちで
- 2022年11月04日
豊かな自然に、おいしい食べ物がいっぱい…。
鹿児島に住んでいる多くの人たちが、感じていることです。
一方で、県外に出た人たちなどは「鹿児島の魅力って意外と知られてない?」といった疑問を感じることも。
ならば自分たちで変えていく。鹿児島を「ワクワクする町にしたい」と、24人の「わけもん」が動き始めました。
集まったのは?
24人は、鹿児島出身や鹿児島在住の「わけもん(※)」。
「わけもんラボ」というプロジェクトに参加して、鹿児島を「アップデート」していくことを目指しています。
参加者は、鹿児島が大好きだからこそ、「鹿児島のちょっと物足りないところ」をなんとかしたいという思いにあふれています。
肩書きは、学生、公務員、会社員、フリーランスとさまざまで、いずれも同年代です。
※わけもん
鹿児島弁で「若者」の意味
集まった人たちはどんな思いを持っている?
参加者は事前にアンケートを書いていて、そこから見えてくるのは、ほとばしる「鹿児島への愛」です。
「生まれ育ちも鹿児島で、これからも暮らしていく鹿児島をもっとよくしたい」、「同年代の仲間と鹿児島のこれからを考えたい」といった思いを持つ参加者が数多くいます。
また、「鹿児島で暮らしているけれど、さまざまな課題をどうやったら解決していけるんだろう?」、「鹿児島は魅力的だと感じているけど、県外の人からはどう見られているんだろう?」といったように、日頃感じている課題や疑問を解決したいと考えている人たちもいます。
そして、コロナ禍でいろんなことがリモートで行われるようになっている今、リアルで集まり、いろんな人とつながって、「ワクワク」したいという、熱い思いを持った人たちが集まっています。
どんなところに課題を感じているの?
参加者が感じている課題は、大きく2つありました。
1.観光
2.人口減少(子ども・若者)
1.観光について感じる課題
鹿児島には桜島、温泉といった観光スポットが数多くあり、明治維新にゆかりのある“せごどん”こと西郷隆盛といった歴史に関する資源も豊富です。
ただ、鹿児島県民にもあまり知られていない観光地があったり、国内外に十分発信し切れていなかったりと、観光資源が埋もれてしまっているのではないかという、危惧を感じている参加者が多く見られます。
2.人口減少について感じる課題
観光ともつながりますが、ある参加者は、鹿児島県内にある銭湯は観光資源にもなるものの、実際に訪れても若者の利用者が少なく、担い手は高齢者が多く後継者不足が深刻だと感じていました。
また、全国的に人口減少が続く中、観光を軸に交流人口を増やしていく必要があるものの、将来を担う若者世代がそうした場で活躍できるような仕組みも十分ではないと感じている参加者もいます。
一方、ある参加者は「都道府県別の女子の大学進学率が全国最下位」(※)というデータに見られる男女間の教育格差に加えて、地域間の教育格差が大きいと感じていて、希望する若者が活躍できる町にしていかないといけないと危機感を募らせていました。
※地域からジェンダー平等研究会「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」より
目指しているのは?
参加者たちが目指しているのは、大きくまとめると以下のような町作りです。
・鹿児島の強みを生かす
・若者が活躍できる場をつくる
・ワクワクできる仲間とつながる
鹿児島に数多くある観光資源を核にして、国内外から人を呼び込むとともに、若者が参加しやすく担い手になりたいと思える鹿児島にしたい!参加者の多くが、そんな町作りを目指したいと考えています。
今ある観光資源をより魅力的に、また、新たな観光資源を掘り起こし、国内外に積極的に発信していく。外国から来る人たちも安心して観光を楽しめるような町にしていく。
このようにして、いっそうのにぎわいを実現していく企画を考えたいと、参加者は取り組みを始めようとしています。
それを実現するための担い手となる、若者が活躍できるよう、若者同士がつながる場所や学びの場を作っていく。教育格差をなくしていって、ひとりでも多くの若者たちが、いっそう活躍して、鹿児島をワクワクできる町にしていきたい。そんな思いをそれぞれの参加者は持っています。
そして、何よりも参加者自身が「今回のプロジェクトを通して、熱い思いを持った仲間たちとつながり、ワクワクしたい!」というエネルギーにあふれています。
プロジェクトの進み具合は随時公開!
「わけもんラボ」は全国・世界にネットワークがあるNHKの情報網、つながり、ノウハウをツールとして、参加者に活用してもらうことにしています。
2022年9月にキックオフイベントが開かれ、参加者たちは、現在いくつかのプロジェクトに分かれて、12月までに具体的な企画の実現を目指しています。
また、参加している人たち一人ひとりの思いは、随時、記事として公開していきます。それぞれのプロジェクトでどんなことを話し合っているのか、進み具合がどうなっているのかなどについても、記事にしていければと思っています。
この記事を読んだみなさんも、「わけもんラボ」に参加したつもりで、参加者、プロジェクトを温かく見守り、応援していただければと思います!