ページの本文へ

NHK北海道WEB

  1. NHK北海道
  2. NHK北海道WEB
  3. 函館アナキャス
  4. 渡島半島で暮らす私たちは津波避難を再考せよ

渡島半島で暮らす私たちは津波避難を再考せよ

  • 2024年1月30日

元日の能登半島地震。地震・津波による深刻な被害が連日報道されています。3方を海に囲まれる道南で暮らす私たちは津波にどのように備えたらよいのか。また地震・津波の被害により避難が長期化する場合はどう備えるのか。改めて考えました。

大地震、道南では津波に最大限の警戒を!

正月という穏やかな時間が一転した能登半島地震。被害の甚大さに胸を痛めると共に、改めて災害の恐ろしさを痛感した方も多いのではないでしょうか?石川県能登に大津波警報、山形県から兵庫県北部にかけての日本海沿岸に津波警報が発表され、道南にも津波注意報がでました。北海道防災士会道南ブロック代表の伊藤友彦さんは、以下のように強く呼びかけます。

伊藤「道南でもっとも警戒すべきは津波の被害です。3方が海に囲まれ、津波の到達まで時間が短い。大きな揺れを感じたり、津波警報が出されたらすぐに避難する。そして、その後の避難生活への備えを日ごろからしておく事が大変重要です。」

北海道庁が制作した津波のシミュレーション動画です。日本海溝北部が震源の巨大地震による最大クラスの津波を想定しています。早い所では20分で津波が到達。いずれの地域も津波到達まで時間の余裕はありません。場所によっては避難開始が15分遅れるだけで逃げ切れるかどうか変わると言います。
(注:あくまでも到達時間は想定です。実際はこれよりも高く早く到達することが考えられます。)

伊藤「大津波警報はもちろん、津波警報がでたらすぐに高台に避難。高い所がなければ頑丈な高い建物に逃げる。自宅だけでなく職場やよく訪れる場所で津波が起きた場合でも、どのようにして逃げるのか一度入念に想定をしておいて下さい。」

「半島」での地震 渡島半島で暮らす私たちは備えを再考せよ
能登半島地震の被害を受けて、道南で暮らす私たちへ伊藤さんは次のように指摘します。

伊藤「地震の甚大な被害に加え、能登は半島という地形から道路が寸断され、避難や物資の輸送が困難になりました。同じ半島に暮らす私たちはいざという時に、スムーズに物資が届かず、孤立してしまう可能性も含めた備えが必要です。」

津波から命を守るために最大限早く逃げること、それに加えて、逃げた後、避難が長期化することも考えなければいけません。厳冬期に発災した能登半島地震では水・トイレ・防寒への対応が課題となりました。非常用持ち出し袋に水・食料、携帯トイレ、カイロや床にしけるアルミシートなど防寒用具を入れておきましょう。

自宅で避難となっても、断水・停電になってしまうことが考えられます。半島では道路が寸断され支援が思うように届かない場合も。その中で、あなたは長期間の避難に対応できるでしょうか??もう一度防災用品を見直しましょう。

今回の津波警報で避難した方の中には、非常用持ち出し袋に赤ちゃんの粉ミルクとおむつを入れておいてよかった、これがなければ命に関わっていたかもと話す人もいます。もう一度災害への備えを見直してください。

三平泰丈が書いた記事はこちら

厳冬期を前に 数時間でそろう防災用品
ミサイル発射に伴うJアラート どう避難するか!?
自主自立!江差高校弓道部!

NHK函館放送局トップページへ戻る

ページトップに戻る