ブレイキン北海道東北ブロック選手権2023 注目選手をご紹介!
- 2023年9月29日
最近は朝晩の涼しさに季節の移り変わりを実感しますね。
こんにちは、アナウンサーの中原真吾です。
あさって10月1日(日)、NHK札幌放送局で「ブレイキン北海道東北ブロック選手権2023」が開催されます!
ブレイキンとは、DJが流す音楽に合わせて即興で踊り合って、1対1で「バトル」するもの。
いま若い世代を中心に人気が高まっていて、来年のパリオリンピックの新競技として実施されることになっています。
「ブレイキン北海道東北ブロック選手権2023」は第5回全日本ブレイキン選手権に通ずるポイントランキング対象大会となっており、全日本を目指すうえで重要な位置づけの大会です。
そこできょうは注目選手をご紹介します。こちら!
A2ya(ダンサーネーム)こと笹井温矢(ささい・あつや)さんです。
札幌を拠点に活動する中学3年生で、ジュニア(2009年1月1日以降生まれの選手)部門に出場します。
去年の北海道東北ブロック選手権でジュニア男子ベスト4の実績があり、今年のジュニア部門の優勝候補の一角です。
まず、A2yaさんを紹介する前に、ブレイキンを楽しむための基礎知識をお伝えします。
ブレイキンの4つの主な動き
「トップロック」、「フットワーク」、「パワームーブ」、「フリーズ」の4つです。
まず、「トップロック」。
「トップロック」は立ったままステップを踏むものです。ひねりを加えるなどさまざまなステップが披露されるほか、表情も駆け引きにおいては重要です。
続いて、「フットワーク」。
床に手をついて足さばきを見せるものです。キックなどでアクセントをつけられるほか、体の向きや脚の角度も重要です。
そしてブレイキンといえばやはり「パワームーブ」。
手や背中、ひじなど体の一部を支点にして回転するものです。なんといってもダイナミック!まさにブレイキンの「華」とも言える動きです。
最後に、「フリーズ」。
踊っている最中に音楽に合わせてピタッと体をとめるものです。「動」から一気に「静」へ。バランス感覚と体幹が必要です。
ダンサーはこの4つの動きを組み合わせながら踊り、
審判が「技術」「表現」「独創性」をもとに勝敗を決めます。
写真ではA2yaさんはいとも簡単にこなしていますが、1つ1つの動きをするには意外と大変。
試しに「フリーズ」の技の1つ、「チェアー」(腕と頭で体を支えて静止する)に私が挑戦してみましたが・・・
片足しか上がらず、まったく静止することができませんでした。難しい!!
A2yaさんのすごさは「バリエーション」と「独自性」
さて、A2yaさんの話に戻ります。
彼がいったいどんな点で優れているのか。
それは技の「バリエーション」と「独自性」です。
ブレイキンは技の多彩さも評価の対象の1つです。
選手権では勝ち上がると何度も踊ることになるため、技が多いほうが有利です。
A2yaさんは「パワームーブ」だけでも多くの技を操ります。
「トーマスフレア」と呼ばれる開脚して回転する技や、
手や頭などを支点に回転する「エアトラックス」などなど。紹介しきれないほどあります。
しかもそのそれぞれについて、自己アレンジ(=独自性)された技も多く持っています。
例えば、上の「エアトラックス」では、脚をかぎ脚の状態にして回転することができます。
回転するときに、手前の脚を奥の脚のひざあたりにひっかけて固定し、かぎ脚の状態にしています。
かぎ脚にすると、脚を振り回せないために遠心力が得られにくくなり、通常の回転よりも難しくなります。
そういったアレンジを加えた技(ダンサーたちは「ネタ」と呼んでいるそうです)をどれだけ繰り出すことができるか。これが勝敗に大きく関わってくるのです。
A2yaさんは、これはまだ序の口で、まだまだもっと「強い」ネタがたくさんあると話していました。
去年はあと一歩のところで全日本選手権への出場を逃したA2yaさん。
ことしはどんな踊りを見せてくれるのか、注目です。
当日は札幌放送局1Fロビーでブレイキンの初心者向けワークショップも開催されます。
当日受付・参加無料です。
選手権の観覧もご自由ですので、ぜひお越しください!
他にはこんな取材をしています。
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