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【詳報】札幌市長選挙 現職の秋元氏が3選 新人2人を抑える

  • 2023年4月10日

冬のオリンピック・パラリンピック招致の是非が最大の争点となった札幌市長選挙。招致推進を掲げ、与野党が相乗りで支援した現職の秋元克広氏が反対を訴えた新人2人を抑え、3回目の当選を果たしました。(札幌市長選挙取材班)

札幌市長選挙の開票結果です。
▼秋元克広(無所属・現)当選、45万8221票。
▼高野馨(無所属・新)、23万4834票。
▼木幡秀男(無所属・新)、12万4692票。

立憲民主党と新党大地が推薦し、自民党の札幌市連と公明党の札幌総支連、国民民主党道連が支持した現職の秋元氏が、市の元局長の高野氏と、共産党が推薦したNPO法人事務局長の木幡氏を抑えて3回目の当選を果たしました。

秋元氏は夕張市出身の67歳。
1979年(昭和54年)に札幌市役所に入り、副市長などを経て2015年(平成27年)の選挙に立候補して初当選し、現在2期目です。
今回の札幌市長選挙は、市が目指す2030年冬のオリンピック・パラリンピック招致の是非が最大の争点となりました。
招致推進を掲げた現職の秋元氏を与野党が相乗りで支援。
高野氏と木幡氏が招致反対を訴えて、争う構図となりました。
選挙戦で、秋元氏は大会開催が地域経済の活性化につながると訴え、東京大会をめぐる事件を踏まえて運営体制を見直し、大会の透明性を高めるとアピールしました。

そして、支援を受けた各党の支持層のほか、無党派層にも支持を広げて3回目の当選を果たしました。
一方、札幌市長選挙の投票率は50.99%と、前回・4年前の選挙を5.26ポイント下回り、2003年(平成15年)に行われた再選挙の46.38%に次ぐ低さとなりました。


秋元氏「オール札幌態勢で課題対応」

秋元克広氏は「新型コロナウイルスというこれまで経験したことない感染症との戦いで、やっと元の状況に戻りつつある中、物価高やエネルギー価格の高騰など、市民の皆さんの生活は厳しい状況にある。その札幌市の課題を皆さんと一緒に解決していく市政の継続を訴え、理解をいただいたと思う。オール札幌の態勢で行政課題に対応できるよう頑張っていくので、協力をお願いしたい」と述べました。

また、NHKの開票速報番組でインタビューに応じ、2030年冬のオリンピック・パラリンピック招致について、「大会そのものが札幌・北海道に必要なのかと、東京大会での問題が、現在は一緒になって議論されている。札幌で進める場合には東京とどう違う運営をするのか明らかにした上で、札幌で開催する意義を冷静に議論していく必要がある。協議を継続して、時間をかけても納得できる状況を作っていく必要がある」と述べました。
子育て支援については、「子育て世帯の経済的な負担の軽減のため、子どもの医療費の無償化などを拡大していく。経済的な負担という意味では中高生や大学生などお金がかかる世代への支援策を部分的ではなく全体的に議論していく必要がある」と話していました。


高野氏「一石投じた価値はあった」木幡氏「すそ野の広がり感じた」

高野馨氏は「私が立候補したことで、一石を投じた価値はあったと思う。支援してくださったみなさんにはお詫びしかない。ただ、全力を尽くしたので悔いはなく、すっきりしている」と述べました。

木幡秀男氏は「今回、大勢の若い人たちも選挙に協力をしてもらったので、非常にすそ野の広がりを感じた。確実に今後につながる選挙戦だったと思う」と述べました。


秋元氏の勝因は

秋元氏は前回に続いて、与野党が相乗りで支援しました。
NHKの出口調査の結果を見ますと、推薦を受けた立憲民主党の支持層の一部が高野氏や木幡氏に流れたものの、支持を受けた自民・公明両党の支持層を固めたほか、無党派層にも支持を広げたことが勝因と見られます。

最大の争点となった冬のオリンピック・パラリンピックの招致について、秋元氏は3人の候補者の中で唯一、招致の推進を掲げました。
一方、出口調査の結果を見ますと、秋元氏に投票した人のうち招致に「賛成」と答えた人と「反対」と答えた人はきっ抗していて、招致推進の訴えだけでなく、そのほかの政策なども含めて有権者が投票行動を決めたものと見られます。


高野氏・木幡氏の敗因は

2人はともに、冬のオリンピック・パラリンピックの招致に反対を訴えました。
高野氏は招致反対を訴える市民が支え、木幡氏は共産党などでつくる団体が支援しましたが、NHKの出口調査の結果をみますと、招致に反対する票が割れる形となりました。

また、選挙期間中に街頭で有権者の声を聞いたところ、物価高騰対策や子育て支援といった政策を重視して投票先を決めるという人も多くいて、招致反対の訴えが必ずしも支持の拡大につながらなかったという側面もあると見られます。

 

開票所別の詳しい結果はコチラです👇

前回・2019年(平成31年)選挙までの戦いは👇

札幌市長選挙 戦いの歴史 道都決戦の記録

出口調査を詳しく分析すると👇

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