【動画】ひろしま登山歩 野呂山 (呉市) #12歩目
- 2023年12月21日
「ひろしま登山歩」12歩目の山は、呉市の野呂山(のろさん/839.1m)です。野呂山は、膳棚山(ぜんだなやま)を最高峰とする、山々の総称のことなんです。山頂周辺には公園や宿泊施設が整備されていて、ドライブで訪れたことがある方も多いと思います。でも、山の中を歩くと、また違った表情を見ることができるんですよ。
(NHK広島放送局 石津江里子)
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野呂山を満喫!!
一緒に登るのは、おなじみの今村みずほさんです。久しぶりに瀬戸内側に帰ってきました。
野呂山は、大きい山ですよ。後ろに見えている山のほとんどが野呂山ですね。
一見なだらかに見えますが、標高差は600m以上あります。野呂山は登山以外の楽しみもいっぱいある山なので、頑張りましょう。
今回は川尻町側の「かぶと岩コース」を登ります。山頂ではなく、かぶと岩展望台を目指す、およそ2時間のコースです。
野呂山は岩だらけ
登り始めてすぐ、斜面に岩が多いことに気がつきます。岩が多いのは野呂山の特徴なんです。野呂山の地質は火山由来の岩でできています。その岩が長い年月を掛けて山肌に流れてきています。
登山道には、風化によって割れた岩があちらこちらにあります。きれいに真四角に割れた岩もあるんです。一つ一つ観察しながら登るのも楽しいです。ただ、岩が多い登山道ならではの注意点があります。浮いた石や、落石などに注意が必要です。
不安定な浮いている石が結構あります。油断して体重をかけてしまうと、ごろっと落ちてケガをしてしまいます。確認しながら歩くのが大事です。
岩海(がんかい)を訪ねて
頑張って登ること一時間半、野呂山ならではの自然の造形が待っていました。
「岩海」(がんかい)と呼ばれています。氷河時代に巨大な岩が凍結して繰り返し割れ、谷に集まってきたんです。
岩ゴロゴロの登山道を上がってきましたね。
あれの親玉版ですよ。
かぶと岩展望台に到着
歩くこと二時間、かぶと岩展望台に到着です。ここには車で行くこともできるんですよ。
展望台からは、瀬戸内海の絶景を見ることができます。
ひさしぶりの瀬戸内海だ。海と山、やっぱりいいですね、この組み合わせは。
ずっと見ていられます。
登山の後のお楽しみ
山頂に着いてからの楽しみが、野呂山の魅力です。景色を堪能した後は、野呂山のグルメを味わいます。これまで、山の中で様々なごはんを食べてきた私。とっておきの料理が待っていました。向かったのは野呂山にある「国民宿舎・野呂高原ロッジ」です。
ここでは、野呂山で捕獲されたイノシシの肉を食べることができます。有害鳥獣駆除で捕られたイノシシを有効活用しているんです。呉市では、昨年度(2022年度)捕獲されたイノシシは、4503頭と過去最多になりました。レストランでは工夫をこらした様々なイノシシ料理を食べることができます。
イノシシ肉を食べたのは初めてだったんですが、どの料理も臭みがなく、とてもおいしかったです。お腹いっぱいになりました。
氷池で もみじ狩り
次に向かったのは「氷池」(こおりいけ)です。この池では、かつて高原の寒さを利用して氷が作られていたんです。池の周りでは、紅葉を楽しむことができます。(撮影日:11月7日)
登山の終わりは弘法寺へ
今回の締めくくり、最後に立ち寄ったのは「弘法寺」(こうぼうじ)です。「弘法大師・空海」ゆかりのお寺です。お堂の中に、野呂山の岩にまつわるパワースポットがあります。
今年、無事に山に登れたお礼と、
来年も楽しく登れるようにお参りしていきましょう。
弘法寺のお堂に入ると、奥に大きな岩が見えてきました。この岩の間で、弘法大師が修行したと伝えられているんです。様々な表情で、楽しい1年を過ごさせてくれた広島の山々。山への感謝と、登山者の皆さんの安全をお祈りしました。
【登山歩カメラマンのつぶやき】
野呂山に初めて登った時は「車でも上がれるので簡単に登れるのかな」と思っていました。でも、いざ登ってみると、これが結構きついんです。それもそのはず、のっぺりとした山容ですが、標高差は600m以上あります。ペース配分を間違えず、ゆっくり登ることをおすすめします。バテると最後のお楽しみが半減しちゃいますよ。