広島世羅町のコウノトリすくすく成長
- 2023年07月13日
5月に世羅町で誕生した3羽のコウノトリのヒナは、2か月がたちすくすく成長しています。町の人に見守られているヒナたちに、巣立ちの時が近づいています。
(NHK広島放送局記者 相田悠真)
親鳥の近くで動く小さなくちばし。5月上旬に誕生したコウノトリのヒナ。小さな体で親鳥から餌をもらっていました。誕生から2か月。すくすくと成長し、今は親鳥と同じくらいの大きさになっています。そして先日、町の小中高生が考えた案から町民が投票し、名前が決まりました。
羅々・喜羅・希羅里。3羽ともに世羅町の”羅”の字が入っており足環の色の組み合わせで識別することができます。最近では羽を広げ、巣の上ではねる様子も確認できます。巣立ちが近いことを感じさせます。
近所の人も成長を見守っています。「大きくなるのが早いような感じがする」「いつも羽ばたく練習をしていてこれもういつでも飛びそうだなと思って見ている」という声が聞かれました。
なんと、コウノトリを見るために小屋を作った人もいます。近所に住む徳光隆昭さん。毎日、小屋に通い、コウノトリの様子を見守っています。
徳光隆昭さん
ここは一番よく見えますよ。コウノトリが巣で子育てをするのと風景が好きなので、それをここで見られるから小屋を建てたいと思ってね。日に日に大きくなっています。鳥の成長は早いですよね、楽しみです。
町の保育所ではオリジナルのコウノトリの歌を楽しんでいます。子どもたちも、「遠くから見てかわいかった」「歌うのが楽しかった」と喜んでいる様子です。
作詞・作曲をした保育士の波田美子さん。歌には園児たちも大切に育てられていることを伝えたいと思いを込めました。
保育士の波田美子さん
コウノトリのお父さん・お母さんが大事に赤ちゃんを育てて、もうすぐはばたくということで、みんなも大人の人、周りの人に守られて大きくなっていることを知ってもらって、すくすく大きくなってほしいです。
県内で初めて誕生し、町を活気づけたコウノトリ。地域のみなさんにあたたかく成長を見守られています。