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2024年4月15日(月)

いつもの荷物が届かない? 物流“2024年問題”を追う

いつもの荷物が届かない? 物流“2024年問題”を追う

4月からトラックドライバーに働き方改革が適用、時間外労働の規制が強化される「物流の2024年問題」。これまで通り荷物を運べない事態が懸念される中、特に影響の大きな生鮮食品を運ぶ長距離トラックの現場に密着。上昇する運賃を価格に転嫁せざるを得ない状況や、ドライバー不足の加速、さらに生産者の経営圧迫につながるケースも…。私たちの暮らしへの影響は?そして日本の物流は今後どうあるべきか?徹底検証しました。

出演者

  • 矢野 裕児さん (流通経済大学教授)
  • 桑子 真帆 (キャスター)

※放送から1週間はNHKプラスで「見逃し配信」がご覧になれます。

いつもの荷物どうなる? 密着!トラックドライバー

桑子 真帆キャスター:
こちら、コンビニやスーパーで、いつでも買える昆布のおにぎりです。例えば、東京にいる私の手元に届くまで、どれだけ物流が関わっているのか見ていきます。

まず、北海道の日高で採れた昆布は、小樽港へ運ばれて、フェリーで新潟へ。新潟からトラックを乗り換えて、次は兵庫の加工場へ行きます。そこで別のトラックに換えて、今度は関東へ運ばれ、その後、3回輸送を繰り返して、おにぎりの加工場に到着します。お米や、のりなども同様に各地から運ばれてくるので、私の手元に届くまで、合計20台のトラックで輸送されているんです。

トラック輸送
日本の物流 年間42億トンの9割(国土交通省)

このトラック輸送なんですが、日本の物流、年間42億トンの9割を占めます。

過労死などが多いドライバーの健康を守るため、4月から労働時間の上限規制が始まりました。これまで実質、無制限だった時間外労働は、年間960時間までになりました。それに伴って、拘束時間は1日最大16時間だったのが、15時間までと定められました。今、どんな影響が出ているのか。長距離トラックに同乗しました。

追跡!2024年問題

全国有数の養殖ブリの産地、大分県・佐伯市(さいきし)。30以上の港で、年間およそ1万トンが水揚げされ、東京や大阪などに出荷されています。

大消費地まで距離があり、長時間労働になりやすい、九州の運送事業者。労働時間を、いかに減らそうとしているのか。東京・豊洲市場に向かうトラックに乗せてもらうことにしました。
午前8時に出勤するドライバー。まず、向かったのは集荷作業です。多い日は3か所の港を回るといいます。

ドライバー
「ふだん、この辺に止めますね」

すぐに荷物を積める訳ではなく、準備できるまでの待ち時間、そして、実際に積む時間も合わせると、集荷だけで5時間かかることもあります。

ドライバー
「もうちょっと押してください」

荷物を載せて、港を出発。これまでは、このまま豊洲市場へ向かっていましたが、この日は会社に戻ってきました。

ドライバー
「お疲れさまです。後ろでいいですか」

待機していた別のドライバーが、大型トラックに荷物を積み替えていきます。
この会社が、3月から始めたのは「リレー輸送」です。

大分から東京までは、1,100キロ以上。すべて陸路で東京まで運ぶと、休みなく走っても14時間以上。集荷作業を合わせると、到着まで19時間以上かかります。そのため、県内の集荷作業と東京までの輸送を2人で分担することにしたのです。

「よろしくお願いします。404ケースです」

豊洲に向かうのは、ドライバー歴30年の植村富士雄さん。リレー輸送で、これまで8時だった出勤時間が午後1時に変わり、労働時間は5時間短くなりました。さらに、出発したあとも、労働時間を減らす工夫が行われていました。

向かった先はフェリー乗り場です。大分から四国の愛媛県までは、フェリーで2時間20分。その間は休息に当てられます。これで合計7時間20分、労働時間を短くできました。

長距離ドライバー 植村富士雄さん
「体的には、もう全然違う。楽は楽だね、本当に」

ところが、走る時間が減ることは、いいことばかりではないといいます。長距離ドライバーの多くは、走れば走るだけ稼ぐことができるため、長年、植村さんは時間をあまり気にせずに働いてきました。しかし、今月から労働時間が短くなると、単純計算で月の給与は10万円以上、下がることになるといいます。

植村富士雄さん
「時間決められたら大きいよ。今もらっているのより下がったら。自分が走りたいと思っても走れなくなるわけでしょ」

4時間ごとに休憩を挟みながら、午後11時半に京都を通過。さらに進んで、深夜3時すぎ。1日の拘束時間が上限の15時間に達する前に、この日は仮眠を取りました。

植村富士雄さん
「長めの休憩とって寝るかな」

翌日の午後。指定された時刻までに豊洲市場に到着した植村さん。それでも、道路や市場が混雑すると、1日の拘束時間を超える可能性があり、このままリレー輸送を続けられるか不安を感じています。

植村富士雄さん
「土曜日だから間に合ったというのもあるし、市場の混み具合にもよるし。そら心配だよな、『できん』と言って、会社に何かあっても困るし」

労働時間を減らしながら、いかに安定して輸送を続けるか。運送会社の土井克也社長も、対応の難しさに直面しています。

運送会社 土井克也社長
「1か月決まった(仕事の)予定」

リレー輸送を毎日続けるには、追加で2人のドライバーを雇う必要があります。ただ、現在、思うようにドライバーは集まりません。仮にドライバーを雇えても、リレーで毎回2人分の人件費がかかるため、月に30万円以上、輸送コストが上乗せされるのです。

運送会社 土井克也社長
「この分は自分の所で負担している。どうやって今後、負担する部分を補っていくか。大変厳しいですよ。これだけ経費が上がったら厳しいよな」

上昇するコストを、どうすればまかなうことができるのか。このあと、土井社長が下した決断とは。

暮らしへの影響は?

<スタジオトーク>

桑子 真帆キャスター:
ここからは、物流の実態や流通に詳しい、矢野裕児さんとお伝えしていきます。よろしくお願いいたします。

4月から新たな働き方が始まって、すでに課題が見えてきているようでしたけれども、この運送会社、ドライバーの置かれた状況を、今、どういうふうにご覧になっていますか。

スタジオゲスト
矢野 裕児さん (流通経済大学 教授)
物流の実態や流通に詳しい

矢野さん:
特に、長距離輸送が非常に深刻な状況と言えるかと思います。日本の場合は、トラック運送業の多くが中小企業なんですが、中小企業はなかなか、こういうのに対応しきれない、こういう問題を抱えているのかなと思います。ですから、ある意味では、やむをえず、今までのやり方で、そのまま走ってるという場合も非常に多いのかなと思います。

桑子:
なかば見切り発車のような状況ということですか。会社の中には、深刻な状態になっているところもあるようですね。

矢野さん:
実際に、例えば、このリレー輸送、中継輸送についても、やりたいという企業は結構多くて、アンケート調査でも半数以上が「取り組みたい」としているんですが、現実には、今、取り組んでいるのは大手ばかりで、なかなか中小事業者にとってはハードルが高いと。複数事業者が手を組むのはなかなか難しいという問題もあって、難しいということが言えるかと思います。

桑子:
それは、どうしてですか。中小企業は、なかなか体力がそこまでないと。

矢野さん:
そうですね。それから、やはり、それぞれの中小事業者は、どうしても、その地域に強いんですが、長距離は結んでいかなくちゃいけないという状況なので、そういう意味で、今後の対応という意味では、大手事業者はネットワークを非常に持っていますから、それをうまく使って対応できているんですが、中堅事業者はなかなか対応しきれない。そうなると、特に長距離輸送については撤退、さらには中小事業者については、撤退するわけにもいかないけど、しかし、やっていくためには、今までのやり方を、そのままやっているという場合が非常に多いのかなと思います。

桑子:
今回、私たちも各地の運送会社に取材をしました。仕事を依頼される荷主との関係に悩む声が多く聞かれたんです。

例えば、納品の時間や出発の時間などは荷主の都合で決まるため、なかなか変更してもらえない。また、対策のコストを賄おうと賃金を上げたいと思うんだけれども、なかなか上げさせてもらえない。また、こういった時間や運賃について荷主に交渉しますと「仕事を切るぞ」と、「別の会社に依頼するぞ」と、なかなか取り合ってもらえないといった声があったそうです。

対策をしないと・・・
14%の荷物 運べない?(2024年度 NX総合研究所)

何も対策をしなければ、2024年度、14%の荷物が運べなくなるという試算もあるんです。では、私たちの暮らしに、どんな影響が出るのか。矢野さんに挙げていただきました。大きく3つあるということなんですね。

暮らしへの影響は・・・?
◆荷物が届かない!?
◆鮮度が落ちる
◆輸送コストの上昇

矢野さん:
1人のドライバーの拘束時間が、どうしても短くなる。あるいは、走行距離が短くなるということが起きますので、結果的に輸送能力が少なくなって、そういう意味では、ある地域では、あるいは、この時期は、といった、ある程度、条件つきではあるんですが、なかなか運べないという問題が発生する。

桑子:
荷物が届かなくなってしまうということですね。

矢野さん:
そうですね。さらに、今までは翌日配送ができたところが、翌々日しか持っていけないということになると、やはり鮮度が落ちると。こういう問題もあるかなと思います。特に、生鮮品にとっては非常に深刻な問題が起きるということになるかなと思います。さらには、先ほどのような、いろんな対応策をしようとすると、従来以上に人手がかかったりしますし、あるいは、フェリーを利用するとか、そういうのも当然、お金がかかる。そういう意味では、輸送コストが上昇してしまうという問題になります。

桑子:
では、この上昇する輸送コスト、誰が負担するのかというところで、物流というのは、生産者、市場、小売り、消費者と、多くの関係者が関わって、この間を運送業者がつないでいるわけです。先ほどの大分県の運送会社でも、このコスト負担を巡って頭を悩ませています。

上昇する輸送コスト 負担はどこに?

大分から東京にブリを運ぶ、運送会社の社長、土井さんです。上昇する輸送コストを、どうまかなえばいいのか。地元の運送会社の社長たちと話し合っていました。

「現状をお客さん(荷主)にわかってもらわないと、運送会社が、これぐらいコストが上がっているのを、燃料費ないし人件費も」
「それは荷主はわかっている。わかっているけど、口を出さないだけ」
「荷主はいかに安く運んでくれるか、『安く運んでくれ』だもんね」

土井さんたちは、荷主である卸売業者に、運賃を上げてもらうしかないと考えていました。

運送会社 土井克也社長
「1企業では無理。みんなで話を」
「みんな一緒になって上げてとなれば、『しょうがないよね』って納得してくれると思う」

この日、卸売り業者の元を訪ね、苦しい現状を訴えた土井さんたち。

「集荷と幹線(東京便)の車を分けて、拘束時間を減らしていく。その分を運賃に転嫁できるかといったら、(現状は)転嫁できないから」
卸売業者 宮島治さん
「なるべくコストをかけずに提供していくかが(卸売業者の)使命なんだけど、かかった費用は、それなりに(価格に)乗せていかないと継続できないので」

卸売業者からは、魚の売値を上げて、運賃を上乗せできるよう努力すると伝えられました。

卸売業者 宮島治さん
「“2024年問題”やれと言われて、非常に苦労している。運賃コストは上がるので、その分、売価を上げなくてはいけない。その作業を一生懸命している最中」

取材を進めると、上昇する輸送コストのしわ寄せが、生産者にいくケースもあることが分かってきました。
長芋や長ネギなどを全国に出荷している青森県。野菜は単価が安く、産地間の競争も激しいため、価格を上げて、輸送コストをまかなうことは簡単ではありません。
そこで2024年度から、荷主であるJAが、コストの一部を負担する取り組みを始めようとしています。

「みんなの所から荷物が集まってくる。その置き場所ですね」

これまでは、運送会社のドライバーが、5か所ほどの集荷場を回って、出荷する野菜を集めていました。

今後は、JAが、あらかじめ野菜を1~2か所の集荷場にまとめ、運送会社の負担を減らす計画です。

さらに、「パレット」と呼ばれる、荷物を載せる輸送資材を導入。これまでは、ドライバーが荷物を1つ1つ積み込むのが慣習でしたが、今後は、JA側の作業員が、パレットで積み込み作業を行います。しかし、対策にかかると見込まれる費用の総額は、年間およそ6,000万円。JAでまかなう余裕はなく、農家に負担してもらわざるを得ないのです。

JA八戸 営農経済部 販売課 豊川将次課長
「私どもも、なんとか協力していきたいと考えてはいるんですけど、いっぱいいっぱいと言いますか、まかないきれない」

農家の堰合(せきあい)繁さん。長芋を年間80トン、長ネギを35トン作っています。

新たな対策によって負担することになる費用は、1ケースあたり25.3円。堰合さんは年間15,000ケースほど出荷しているため、負担額は35万円を超える見込みです。

農家 堰合繁さん
「不安ですよね。今は(売り上げが)上がっても経費がかかるので、引かれるのが多いので、なかなか厳しい」

“コスト増”誰が負担?

<スタジオトーク>

桑子 真帆キャスター:
コストを生産者が負担したり、ものの売値に転嫁したりするケースがありましたけれども、一体、誰が、上がるコストというのを負担すべきだというふうに考えたらいいでしょうか。

矢野さん:
実際に物流に関わるコストって、単純に輸送するコストだけじゃないですね。積みおろしなども含めて、非常にいろんなコストがあります。そして、それが生産者、卸売り、あるいは、市場、小売り、消費者、この一連の流れ、このサプライチェーン全体で、みんなで負担しないといけない。ところが、なかなか、みんなできちんと負担できない、負担し合えないというところが問題であると思います。

桑子:
この中で、特に影響が大きい、責任があると思っているのは、どの立場の人たちなんでしょうか。

矢野さん:
実際にものを運ぶ時に、発と着というのがあって、どちらかというと、着荷主のほうが相対的に力が強いという特徴があります。そこのところで、着荷主がなかなか払わないということが多くて、そこが大きな問題になります。

桑子:
今、お話にありましたけど、物流はものを送り出す「発荷主」、それから受け取る「着荷主」があります。

これを荷物の流れに従って見ますと、例えば、市場で見たときに、もともとは「着荷主」という立場に当たりますよね。ただ、次の行程では、この市場は「発荷主」にもなるわけです。というように、実は立場が変わっていくわけなんです。

この流れを見ますと、最終的には、私たち消費者が「着荷主」ということになります。この「着荷主」の立場が強いというお話でしたけれども、これはどうしてなんでしょうか。

矢野さん:
基本的には、着荷主が、お金を出しているわけですね。そして、お金を出して商品を買い、届けてほしいと。こういう形になりますので、どうしても、言ってみれば、お金を出すところのほうが力が強いという面もあるかなと思います。

桑子:
それは、ずっと昔からなんですか。

矢野さん:
そうですね。1990年代から、どちらかというと消費者が強くなっているという傾向があるかと思いますし、それから、消費者自体のニーズが昔より非常に厳しくなってる。早く・安くとか、そういうニーズが非常に強まっていて、これが、ある意味で、至上命令になっていて、サプライチェーンもそれに合わせた形の物流システムにしなくちゃいけないというような状況になってます。そういうことが、結局は物流条件を決定し、そして、ある意味では、物流の慣習という形になっているのかなと思います。

桑子:
今、お話にありました「慣習」というところ、具体的にどういう慣習があるというふうに考えていらっしゃいますか。

矢野さん:
例えばですね、東北のリンゴにおいて、昔から、関西は翌々日でいいんですけど、関東は翌日に持っていかないといけないと、こういうのが一般的になっていると。ただ、リンゴなどは温度管理すれば、そんなに問題ないはずなんですが。

桑子:
1日、2日はね。

矢野さん:
それでも、やはり翌日配達が基本になっているということがあります。あるいは、例えば小売店では、消費者のためということで、多くの種類の商品を品ぞろえしなくちゃいけないとか、新商品がどんどん出てきて、それを並べるとか、さらには、開店時に商品が並んでいなくちゃいけない、それと欠品しちゃいけない、こういうことが非常に当たり前のようになっていて、これが条件になっている。ただ、これをやろうとすると、非常に多頻度小口で配送しなくちゃいけない。そういう意味では、物流に非常に負荷がかかってしまっているという状況だと思います。

桑子:
長年、こうした、さまざまなところで根づいてきた慣習を見直そうという動きも出てきているんです。その実現には、私たち消費者も問われることになりますね。

「慣習」を見直せるか?

関東と関西に、およそ300の店舗を展開する大手スーパー。
開店直後にも関わらず、空の棚がちらほらと。

スーパーの客
「最近、空いている商品が多い。困ります」

「欲しいものがなかったら、ムッとしますけど、それ以外は、あまり気にはしていない」

これまでスーパーでは、開店に合わせて、すべての商品を陳列することが慣習となっていました。そのため、朝の便にトラックが集中。商品が多い日は、追加のトラックを依頼することも珍しくありませんでした。そこで、2023年の秋から、追加便は原則中止に。早朝に運ばなければならない生鮮品以外を、一部、昼の便に回しました。その結果、全国で1日80便近くを減らすことにつながりました。

一方で、棚の商品がなく、販売の機会を失ったり、日中、品出し作業に店員をとられ、レジが混んだりするなど、多少の不便が生じました。スーパーにとってはデメリットもありますが、それでも、2024年問題に対応するため、慣習の見直しに踏み切ったのです。

大手スーパー 野本大輔店長
「欠品は我々としては恥ずかしい。お店の思いはあるけれど、ドライバー不足やトラックの問題で、運送ができなくなるということが起こるのであれば、違う方法で、お客様に商品を提供することは必要なことだと思う」

私たち消費者は?

<スタジオトーク>

桑子 真帆キャスター:
物流の現場では、さまざまな慣習を変えようと模索していましたけれども、物流の終着点、消費者ができることを挙げていただきました。お願いいたします。

矢野さん:
現在ですね、早く、安く、そして、いつでも種類が豊富で、欠品がない。こういうのが消費者にとって当たり前になっているわけですよね。これが、ある意味では、物流の条件を決める、あるいは、物流の慣習に、どうしてもつながっていくということになります。そういう意味で、物流に大きな負荷がかかる要因になっているんですね。この当たり前、私たちとしては当たり前な利便性とか、そういうものを、やはり本当にすべて必要なのか、その辺は、少し見直していく必要がある。そういう意味では、少し消費者も不便を受け入れるとか、許容するとか、そういうことも必要なのかなと思います。

矢野さん:
豆腐は、違うメーカーでもおいしいですしね。

矢野さん:
そうですよね。いろんなものを試すと、もしかして、すごくおいしいのが見つかるかもしれないですよね。

桑子:
そうですよね。

矢野さん:
それから宅配便なんかにおいても、翌日配送って必ずしも要らないわけです。もっと余裕を持って、というのもあるかもしれない。そして、再配達をできるだけ減らしていく、いろんなことをしていく。そういう意味では、私たちがいろんな形で物流に負荷をかけてしまっている。それを、何気ないところを少しずつ直していく。そういうことも、実際には物流に大きな変革をもたらすということを、少し皆さんに意識してもらいたいということかと思います。

桑子:
何となく早いほうがいいな、何となく便利なほうがいいな、これが本当に必要なものなのか、私たちも改めて考えていきたいと思います。

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