注目の切り絵作家は小学生!
- 2024年01月09日
今注目の切り絵作家「KEN」。実は、福岡県直方市の小学4年生なんです。SNSをきっかけに人気に火がつき、グッズの販売会は大盛況。2023年は地元企業とのコラボ商品を手がけるなど、活躍の場をどんどん広げているKENさんの魅力に迫りました。【福岡放送局 野口葵衣・猿渡友希】
KENさんの自宅へ
“切り絵クリエイター”KENさんの魅力に迫ろうと私たちが訪ねたのは、直方市にあるKENさんの自宅です。KENさんはちょっと緊張した面持ちで出迎えてくれました。
最初に案内してくれたのは、食卓です。いつもここで作品を作っているということです。
野口アナウンサーの目の前で作品作りが始まりました。
まず、下絵の白い部分を専用のナイフを使って丁寧に切り取ります。
細かい作業が続きますね。
切り絵のどんなところが楽しいですか?
切るところが楽しいです
次は、色づけです。切り取った部分の形に合うように色紙を切って貼り付けていきます。
色はどうやって決めているのですか?
直感で
作品のモチーフは大好きな猫
生まれたときから猫と一緒に暮らしているKENさん。猫が大好きで、作品はすべて猫がモチーフです。切り絵作りの最中も飼い猫の「ういちゃん」がやってきました。
応援してるにゃ
KENさんが切り絵作りを始めたのは小学1年生のころ。工作で余った折り紙を使って、初めて作ったのが飼い猫の切り絵だったといいます。
体を青色と緑色にしたのがポイント。かわいい猫を作ろうと思いました
この作品を母親の菜美子さんがSNSに投稿したところ、大きな反響がありました。
「いいね」が27万件、コメントが500件以上ですね、すごい!
「新作を見たい」とか「グッズを作ってほしい」とか大きな反響があって驚きました
これをきっかけにKENさんは猫の切り絵作りを本格的に始め、菜美子さんも作品の投稿を続けました。すると、どんどんファンが増えていきました。
KENさんの作品はグッズ化され、全国各地で開いた販売会は大盛況。
2023年は地元・直方市の企業とコラボした商品がふるさと納税の返礼品になるなど、活動はどんどん広がっています。
自主性に任せて、のびのびと
作品作りの最中、KENさんは急に宿題を始めました。その様子を、菜美子さんは何も言わずに優しく見守ります。
私が特別、口を出すのではなく、やりたいようにできるように環境を整える。それが一番なんですよね
作り方を習ったことはなく、好きな方法でのびのびと作品をつくるKENさん。これまでの作品を見せてもらうと、身近なものや家族の好きなものなどをKENさんならではの感性で表現した独創的な作品ばかりでした。
お姉ちゃんがオムライスを作ってくれたのがきっかけで作りました。
面白いポーズをしているのがポイント!
都内での初の展示会に挑戦
2024年2月、都内では初めての展示会を銀座の百貨店で開くというKENさん。その準備の様子を少し見せてもらいました。
完成が楽しみですね!
たくさんの人が猫を好きになってくれるような展示会にしたいです。
2024年はどんな年に!?
大きなイベントを控えたKENさんに、2024年をどんな年にしたいか書いてもらいました。
世の中は辰年だけど、KENさんはずっと猫年ですね!
最後に、将来の夢を聞いていいですか?
サッカーが出来るマッチョな切り絵作家になりたいです。マッチョになってお母さんを守ります!
素敵な夢に感動しました!いっぱい筋トレして、マッチョな切り絵作家になれるよう応援してます!
インタビューを終えて
取材中、ちょっとシャイで口数が少なかったKENさんですが、猫が好き、切り絵が好きという熱い思いがとても伝わりました。独特の感性で次々に作り上げる作品は、どれも生命力があり輝いて見えました。また、母親の菜美子さんが、KENさんの自主性に任せながら活動しやすいようにそっと見守る姿から学ぶものも多くありました。KENさんの今後の活躍が楽しみです。
展示会の情報
「切り絵クリエイターKEN POP UP MUSEUM」
期間:2024年2月21日(水)~27日(火)
会場:銀座三越