ページの本文へ

  1. トップページ
  2. 佐々木 理恵
  3. 百聞は一見に如かず

百聞は一見に如かず

2023年06月16日 (金)

「屋根が森のようになっています」・・・想像できますか?
初めて聞いたとき、何かすごいものが出来そうだということは感じつつもピンと来なくて・・期待を抱きながら実際に見れば、納得!

太宰府天満宮の仮殿が、先月完成しました。

上の画像で、どの部分が屋根かわかるでしょうか。
見事に周りと調和していて、私自身、目を疑いました。

それもそのはず。
境内の敷地にある植物を中心に46種類、四季を楽しめる植生が屋根の上に。
もちろん太宰府天満宮ですので、ここで育った梅の木も3本ありますよ!
建築家は世界的に活躍する藤本壮介さんです。

本殿の大規模な改修が終わった後は、建築資材は再利用し、屋根の上の森は境内の敷地に移植する予定だとのことです。
サステナブルでいて斬新。守り抜くところは大事に表現している。
「伝統と革新」を感じました。

御帳(みとばり)や几帳(きちょう)にも、こだわりが宿っています。
特別に近くで見ることができました。

230616sasaki02.png

なんという繊細な表現。
画面映りというよりも、目の前にしてこその魅力。

230616sasaki03.png

境内の梅やクスノキの枝で染めた絹糸と、化学繊維も使って織り上げられていて・・・

230616sasaki04.png

梅の木が全面にあしらわれたジャガード生地も、重厚感と繊細さが共存しています。
後世に長く保存されることを見越して、2023年の今だからこそ出来る技術を使ったそうです。


実は音響や天井の作りにもこだわりがあります。
今に生きる伝統という、理想的な形が見えました。

そこに感じたのは、経年変化や季節の移ろいまでも取り込んでゆく美しさでした。
人の創作の手を超えて導き出されるものは、間近で見てこそ感じるものがあります。
それは、時を超えて神社が抱いてきた人々の営みにも通じるようです。

どんな屋根なのか、想像がつかないという方、実際に見るかこちらの動画をどうぞ!

 


この記事に関連するタグ

おはよう九州沖縄

行ってきました

おすすめの記事