人類滅亡を回避せよ ~2075年 地球温暖化のシナリオ~
初回放送
BShi | 2008年6月15日(日) | 午後7時~ |
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再放送
BShi | 2009年1月17日(土) | 午後3時30分~ |
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2075年。地球温暖化が進んだ地球で、人類はどのような現実に直面しているのか?ノーベル平和賞を受賞した国連の機構、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の予測データに基づき、地球と人類の将来像を描く。
番組データ
- 原題:Changing Climates, Changing Times
- 制作年:2008年
- 制作会社:CAPA(フランス)
2075年の地球。極地やヒマラヤの氷が解け、大都市の空をイナゴの大群が覆い、世界各地で大洪水が頻発する。その一方、広がり続ける砂漠に村々が飲み込まれ、大量の環境難民が発生し、多くの国が国境を閉ざす…。この物語は単なるSFではない。2007年12月にノーベル平和賞を受賞した国連の組織、 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の予測データに基づいて制作された科学ドキュメンタリー・ドラマである。
人類がこのまま二酸化炭素を排出し続けると、地球はどう変化するのか。温暖化が進んだ未来社会で、私たちの子孫はどのような事態に直面するのか。そして、人類は生き延びるために、どのような選択を迫られるのか。
2075年のフランス、ドイツ、アフリカ、カナダ極北地域を主要な舞台に、地球と人類の未来の姿を描き、現代社会のあり方を鋭く問いかける。
ジュリアとルーカス(フランス)
40代のジュリアは、代々伝わるワイン農園を必死に世話していた。かつてこの地は温暖で美しい場所だったのに、今はすっかり熱帯化が進み、ブドウの木は枯れていくばかりなのだ。ジュリアの祖父ルーカスは、昔この地がどれほど豊かだったかを語って聞かせる。ジュリアには祖父の悲しみと大地への愛着が受け継がれているのだ。しかし、彼女には、やがて悲痛な決断を下さなければならない運命が待っていた…。
イドリとファウジ(アフリカ)
荒涼たる砂漠化が進むアフリカ。この地に生まれたイドリは10代の若者。生き抜くには故郷を離れ、危険を冒しても“北”を目指すしかないと悟ったイドリは、年上の友ファウジとともにサハラ砂漠を縦断し地中海を目指す。死線を越えて海辺に着いた二人は、巨大な「選抜施設」に向かう。ここで適性検査にパスした者だけが、ヨーロッパに行くことを許されるのだ…。
グレース(カナダ極北)
伝説的な生物学者グレースは人類が地球環境に対し、あまりに無頓着であることに絶望し、隠遁生活を送っていた。そんな彼女の元へ、絶滅したと思われていたホッキョクグマが見つかったという衝撃のニュースが飛び込んでくる。その時、老いたグレースがとった行動は…。
ロッティとニルズ(ドイツ)
長雨と洪水に苦しむ北部ヨーロッパ。ドイツのハンブルクでは、人類滅亡を回避するため、各国に環境保護を義務化する国際憲章の制定に向けて、議論が続いていた。世界20億人からの署名を集めた法律家ロッティと、その戦いを支えるニルズ。彼ら夫婦の間にやがて生まれてくる子どもは、困難な時代に生きる人々の希望の象徴でもあった…。