“人形アニメの父”として、世界のクリエーターに多大な影響を与えてきた天才ラディスラフ・スタレヴィッチの創作の秘密に迫るドキュメンタリー・ドラマ。彼の出身地であるリトアニアの制作会社（ERA FILM）と国際共同制作を行った作品だ。

スタレヴィッチは、19世紀末から、新たな映像表現を次々に生み出し、世界を驚かせた。そして、コンピューター・グラフィックスもない時代に、虫や動物の人形をまるで生きているように動かし、3D人形アニメの手法を確立したのである。

彼は世界的な賞を受賞、ハリウッドにも注目される。しかし、その人生は波乱に満ちていた。ロシア革命・大恐慌・第2次大戦へと続く激動の時代。自由な創作の場を求め、彼はリトアニアから、ロシア、フランス、ドイツへと生涯さまよい続けたのである。

この番組のストーリーを引っ張るのは、虫の人形だ。実写とアニメを合成したユニークなタッチで物語は進んで行く。虫の人形が、一目惚れした猫の人形のことを調べていくうちに、自分の生みの親であるスタレヴィッチの姿を見つめていくことになる。

「人形に命を与えた男」は、独特のスタイルで、知られざる天才の生涯と創作の秘密に迫っていく。なお、魅力溢れる短編作品も合わせて放送、スタレヴィッチの素晴らしい世界を余すところなく紹介する。

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