NHK放送文化研究所

2021年メディア調査

一日の中で、ゲームはどんな機器や時間でプレイされているのか

みなさんはゲームというと、どのようなスタイルでプレイすることを思い浮かべますか?
かつてテレビゲームが発売されたころ、ゲームはおもにテレビなどの大画面につないで、自宅でプレイすることが一般的でした。ですが最近では、街中や移動中などのわずかな時間を使って、スマートフォンなどでゲームをする人の姿も目立ちます。
「メディア利用の生活時間調査」では、ゲームについて「テレビ画面」「スマホ・携帯」「PC・タブレット」で分けて、行動を集計しています。いまゲームはどのようなデバイスでよく利用され、一日のどんな時間帯で活発なのでしょうか。
まず、それぞれのデバイスごとに見た一日の行為者率(行動をした人が占める割合)を、全体と年層別で比較します。

  • なお、携帯型のゲーム機でゲームをプレイした際は、基本生活行動の「レジャー活動」に含めて集計しています。今回は携帯型ゲーム機以外のデバイスでの利用を取り上げます。
【図1】ゲームのデバイス別行為者率(1日 男女年層別 月曜)

スマホ・携帯でゲームをプレイしている人は全体の17%で、ほかのデバイスより多くなりました。特に男性10代では36%、20代では49%と高くなっています。
また男性40-50代や女性10代-50代といった層でも2-3割となっており、必ずしも若年層だけが活発に行っているわけでは無いようです。

それぞれのデバイスでどれくらいプレイされているのか、デバイスごとの行為者平均時間をみると、スマホ・携帯では1時間29分、テレビ画面では1時間47分、PC・タブレットでは1時間58分でした。
では、ゲームは一日の中で、どのような時間帯に利用されているでしょうか。
ここでは、ゲームを活発にプレイしていた男性20代に注目して、ゲーム行為者率の一日の推移を、デバイスで分けて30分ごとにみてみます。

【図2】時刻別の「ゲーム」デバイス別の行為者率(男20代 月曜) 

いずれのデバイスでも、午後から夜間にかけての利用が活発になっていますが、目立つのはスマホ・携帯です。昼過ぎから利用が増え始め、夕方の18時ごろにいったんピークを迎えますが、その後19時台に減少し、夜の20時から22時台にかけて、利用が大きく伸びています。19時台では男20代の「食事」がピークを迎えます(19:30-20:00に33%)が、ゲームの利用はその前後の時間で活発になっているようです。

また、ゲームを活発にプレイしている男20代でも、時間帯によって利用には波があることが分かりました。様々な場面で使い分けながら、ゲームが日常生活に浸透している様子がうかがえます。

別のコラムでは、スマートフォンをよく利用する「ヘビーユーザー」に焦点を当てて、項目別の利用実態を見ていますが、ヘビーユーザーでもゲームはよく行われているようです。そちらの内容もぜひご覧ください。

(舟越 雅 研究員)