災害に備える
日ごろからの災害への備えはとても大切です。東日本大震災での障害者の死亡率は、被災した住民の死亡率のおよそ2倍にのぼりました。持っていくものや、支援をしてくれる周りの人との避難シミュレーションなど、十分に確認しておいてください。またここには、平時の呼びかけから、災害が起きることが予想される段階の呼びかけまで幅広く記載されています。状況と、障害に応じて使い分けてください。
平時から備えておいてほしいこと
障害のある本人への呼びかけ
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障害のある方にお伝えします。避難が必要になった時の手伝いを、あらかじめ支援者などに頼んでおきましょう。警戒レベル3にあたる「高齢者等避難」などの情報が出たら、改めて支援者に連絡を取り、安全な場所に避難を始めてください。
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障害のある方にお伝えします。災害が起きる前に、自分に必要なものを持ち出せるように準備しておきましょう。水や食料、健康保険証、お薬手帳、常時服用している薬5日分程度を用意してください。荷物は持ち運べる量を考えて準備してください。また、ヘルプカードなど、どんなことを手助けしてほしいかをまとめた資料も入れておくと、周囲に助けを求めやすくなります。
危険が予測される場面で
聴覚障害のある人の周りにいる人への呼びかけ
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周りに耳の聞こえない・聞こえにくい人はいないでしょうか?
防災行政無線・サイレンの音が聞こえず、情報を得られない人がいます。
まず、ご自身の安全を確保した上で、危険が迫っていることを伝えてください。
視覚障害のある本人への呼びかけ
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目の見えない・見えにくい方にお伝えします。避難が遅れると命に関わります。危険と思われる場所にいたり、不安を感じたりしたら、家族や近所の人とともに避難しましょう。一人で不安を感じたら「助けてほしい」と周囲に大きな声で呼びかけてください。単独で避難するのは大変危険です。
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目の見えない・見えにくい方にお伝えします。雨が強まると、ふだん移動するときに手がかりにしている周囲の音がかき消されて、慣れた道でも方向感覚がつかみづらくなります。また道路が冠水して水かさが増すと、杖で地面を探ることが難しくなります。雨が強まる前に、誰かと一緒に避難することを検討してください。
知的障害のある本人への呼びかけ
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知的障害のある方にお伝えします。危ない時、自治体が、みなさんに「危ないです」と伝えます。危険なレベルは1から5まであります。レベル3で逃げてください。安全な場所に避難しましょう。
一人で困ったときは、周りの人に「助けて」と言いましょう。 -
知的障害のある方にお伝えします。避難するときに持っていくものを確かめましょう。非常用持ち出し袋やヘルプカード、お薬手帳、
障害者手帳などを用意してください。ヘルプカードには、あなたの名前のほか、苦手なことも書いておきましょう。
避難場所への安全な行き方も調べましょう。分からないときは、家族や支援者と相談してください。
知的障害のある人の周りにいる人への呼びかけ
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周りに知的障害のある人はいないでしょうか?
知的障害のある人を手助けする際、気をつけてほしい点があります。知的障害のある人の中には、触られるのが苦手な人もいるので、無理に手を引かないでください。身ぶり手ぶりで避難する方向を指さすなどしましょう。ヘルプカードを持っていたら見せてもらい、苦手なことを確認しましょう。
みなさんの「防災の呼びかけ」の活用事例を教えてください
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