「日比谷公園」にある日本最初の野外音楽堂、「野音」の建て替えなどの再整備について、東京都が設計などを実施することとなりました。民間事業者から応募がなかったためで、2024年9月末までとしていた施設の使用期間は1年ほど延長される予定です。「野音」の建て替えや今後のスケジュールなどについてまとめました。
東京・千代田区にある「日比谷公園」は、近代的洋風公園の先駆けとして、今から120年前の1903年に開園し、園内には、大規模野外音楽堂の「野音」や、公会堂などがあり、多くの人に親しまれてきました。
このうち「日比谷公園大音楽堂」は、今から101年前の1923年に日本最初の大規模野外音楽堂として開設され、数々の有名アーティストがライブを行うなど、「野音」として親しまれてきました。
施設は40年前に改修されたものの、老朽化が進んでいるため、日比谷公園の再整備を進める都は、施設を建て替えることにしました。
都は、2023年、工事や施設の運営管理を行う民間事業者の公募を行いました。しかし、都によりますと、応募はなかったため、本来、事業者に任せる予定だった設計などの発注を都が実施することになったということです。
都はこれから準備を始めることにしていて、これに伴って、2024年9月末までとしていた施設の使用期間は1年ほど延長されて2025年9月末ごろまでとなる予定です。
また、再整備を終えたあとの施設について、都は、遅くても4年後の2028年4月までには使用を再開したいとしていましたが、現時点で再開時期は未定だということです。
都の担当者
「人件費や資材の高騰で先行きが見えないとして、応募に至らなかった事業者もあった。都としては再整備の準備を着実に進めていきたい」
日比谷公園について、都は、施設の老朽化や、園内や周辺に段差が多いことなどバリアフリー面に課題があるとして、日比谷公園全体を全面的に再整備する計画です。