1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. リニア中央新幹線 川崎市 大深度地下の掘削現場 工事はどう進む 開業見通しは

リニア中央新幹線 川崎市 大深度地下の掘削現場 工事はどう進む 開業見通しは

  • 2024年1月16日

リニア中央新幹線の東京・品川と名古屋の間の工事では、東京と神奈川、愛知で、「大深度地下」と呼ばれる地表から40メートル以上の深さの地下に、トンネルが掘り進められる予定です。調査の掘削を終えた川崎市の現場が報道陣に公開されました。今後、掘削はどのくらいのペースで進むのか、開業の見通しなどについてまとめました。

リニア中央新幹線 品川~名古屋 相模原市にも駅

リニア中央新幹線は、時速500キロで走行し、東京・品川と名古屋を最短40分で結ぶ次世代の交通の大動脈とされています。相模原市にあるJRと京王の橋本駅の近くには、仮称「神奈川県駅」が設置されます。

「大深度地下」にトンネル 東京 神奈川 愛知

リニア中央新幹線の東京・品川と名古屋の間の工事では、東京と神奈川、愛知で、「大深度地下」と呼ばれる地表から40メートル以上の深さの地下に、トンネルが掘り進められる予定で、JR東海は、2023年3月から調査を主な目的とした掘削を行ってきました。

川崎市 東百合丘工区の現場を公開

調査の掘削を終えた川崎市の「東百合丘工区」では、周辺に影響が出なかったとしてことし9月にも本格的な掘削を始めるということで、それを前に現場が報道陣に公開されました。

公開されたのは地表からおよそ80メートルの深さの場所で、調査で掘削された長さ133メートルの空間の壁にはコンクリート片が組み合わされ、トンネルの壁ができていました。

シールドマシン 本格的な掘削で10メートル/日

また、空間の先端には直径14メートルの「シールドマシン」と呼ばれる掘削機が設置されていて、JR東海によりますと、本格的な掘削が始まると1日当たり、平均で、およそ10メートル掘り進める計画だということです。

JR東海 小野口博之所長
「今後も地元のみなさまの理解を得られるような取り組みを進めながら安全に工事を進めたい」

開業時期2027年以降に変更でも…

静岡県内での着工が遅れているリニア中央新幹線についてJR東海は2023年12月14日、これまで「2027年」としてきた開業時期を「2027年以降」に変更することを決め、国に申請し、国土交通省はこの変更を12月28日付けで認可しました。

リニア中央新幹線をめぐって静岡県は、トンネル工事によって県内を流れる大井川の水量が減ることや、南アルプスの生態系への悪影響が懸念されるなどとして着工を認めていません。このため工事に必要な計画はすべて認可されたものの、開業時期のメドが立たない状況が続いています。

丹羽社長(12月28日)
「2027年の開業が困難であり、新たな開業時期を示せないという状況に変化はない。静岡工区の着工に向けて双方向のコミュニケーションを大切にしながら真摯に取り組んでいくとともに、早期開業に向けて引き続き全力で取り組んでいきたい」

ページトップに戻る