血管運動性鼻炎とは…東京の都心で27.5度を観測した11月7日、100年ぶりに11月としての最高気温を更新しました。一方、その翌週、13日には東京で「木枯らし1号」が吹いたと気象庁が発表するなど、気温が急激に下がる中で、都内のクリニックでは「急に鼻炎になった」などと訴える患者が増えているということです。原因や効果的な予防、対策について聞きました。
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このところの冷え込みで、千葉県のホームセンターでは、断熱シートなど暖房の効率を高める商品を買い求める人が増えています。
千葉県野田市にあるホームセンターでは、10月から店頭にストーブやファンヒーターの特設コーナーを設けていますが、冷え込みが強まったここ数日から売り上げが増えているということです。
こうした中、東京・中央区にあるクリニックでは「急に鼻炎になった」などと訴える患者が今週になって1日50人ほどと、先週より1割から2割増えてきたということです。
クリニックによりますと、いずれも鼻水や鼻づまり、くしゃみといった症状が見られ、目に症状がない場合は「血管運動性鼻炎」という慢性鼻炎の1つと診断されたということです。
この「血管運動性鼻炎」、鼻から入った冷気が粘膜を乾燥させ、さらに粘膜が冷えることによる刺激で起こると考えられています。
クリニックによりますと気温差が7度以上になると起きやすいとされ、特に朝、症状が出る人が多いということです。
予防や対策としては下半身を温めると症状が緩和されるという実験データがあることから、朝、布団から出たあと、温かいスリッパをはいたり、長めのカーディガンを羽織ったりするほか、軽いウォーキングをすると効果的だということです。
慶友銀座クリニック 大場俊彦院長
「血管運動性鼻炎は、スギとかダニとか、そういうふうな抗原物質はなくて、冷気ですとか温度の変化によって起こるアレルギー性鼻炎のような症状ですね。それを『寒暖差アレルギー』と、最近言われるようになってきました。アレルギー性とは違い、自律神経の乱れによって引き起こされると考えられています。いままで鼻炎がなかった人でも急に症状が出るうえ、患者の方にとってはつらい症状なので適切な予防や対策をしてほしい」