東京から南に1200キロあまり離れた小笠原諸島の硫黄島。
その沖合で10月から続く噴火について、気象庁は11月9日、噴き出した岩石が積もり300メートルほどの陸地が出来ているのが確認されたと発表しました。
気象庁によりますと、硫黄島の沖合で新たな陸地が確認されたのは初めてです。
気象庁は11月9日、10月の火山活動の状況について発表し、硫黄島では島の南の沖合で10月21日に噴火が発生し、黒色の土砂を含んだ水の柱が数十秒から数分間隔で数十メートルから100メートルほどの高さまで上がっていると、海上自衛隊の基地から報告があったと説明しました。
その後、人工衛星を使った解析や10月30日に専門家が航空機で行った観測などから、噴火地点のすぐ北側に新たに陸地が出来ていることが確認されました。
◇陸地…南北300m程度で拡大中◇
陸地は、噴き出した岩石で出来ていて、11月に入って南北に300メートル程度の長さまで拡大を続けていたということです。
気象庁によりますと、硫黄島で新たな陸地が確認されたのは初めてだということです。
噴火活動や陸地の今後の見通しについて気象庁の担当者は、次のように見解を示しました。
気象庁担当者
「きのうの夕方以降噴火の規模が小さくなった。陸地の岩石は波によって流されやすく、陸地として長く残らない可能性がある」