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  • 2023年9月19日

インフルエンザ ワクチンどうなる 都内感染者この時期では過去最多

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東京都内のインフルエンザの感染者数がこの時期としては過去最多となっています。インフルエンザの流行期は例年12月から3月とされていますが、全国では、ことしは4月以降も流行開始の目安となる1医療機関あたり1.0人を超える状況が続いているということです。各地の感染の状況やワクチンの供給見通しについてまとめました。

都内インフルエンザ感染者数 過去最多

東京都が9月14日に公表したインフルエンザの都内の感染者数によりますと、インフルエンザの感染者数は9月10日までの1週間に1医療機関あたり5.95人と、統計を取り始めた1999年以降、この時期としては過去最多となりました。

都によりますと、年代別では、19歳以下が全体の8割近くを占めていて、9月10日までの1週間で、小学校42校、中学校7校、高校4校のあわせて53校で、学級閉鎖などになったということです。

国立国際医療研究センター 大曲貴夫 国際感染症センター長 
「コロナとインフルエンザが同時に流行している。インフルエンザは10代以下で増えていて、上の世代への感染拡大を非常に懸念している」

沖縄県は注意報レベル 千葉県は全国3番目

厚生労働省によりますと9月10日までの1週間に全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は2万2111人で前の週から9473人増えました。1医療機関あたりでは4.48人で前の週から1.92人増えています。

国立感染症研究所によりますと、このデータを元に推計されるこの1週間の全国の患者数はおよそ15万1000人だということです。

地域ごとでは、いずれも1医療機関あたりで、沖縄県が13.43人と最も多く、注意報レベルとされる「10」人を超えたほか、長崎県が8.8人、千葉県が8.58人、福岡県が7.56人、宮城県が7.34人などとなっていて、全国の44の都道府県で前の週より増加したということです。

ワクチン供給 昨年度の使用量を20%上回る

今年度のインフルエンザワクチンについて厚生労働省は、3121万本供給される見込みだとしています。これは成人の量に換算しておよそ6242万人分となり、昨年度に実際に使用された量の2567万本を20%あまり上回っています。

本格的な供給は9月下旬から始まり、多くの自治体で接種が始まる10月始めまでに高齢者の9割が1回ずつ接種できる量が供給され、11月中旬にはすべて供給される見通しです。

新型コロナのワクチン接種が9月20日から、生後6か月以上の希望するすべての人を対象に始まりますが、厚生労働省はインフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時に接種することについても、安全性や有効性に問題はないとしています。

インフルエンザ感染者が多い理由は

東邦大学 舘田一博教授 
「新型コロナとの同時に検査できるキットが普及し、インフルエンザが以前より見つかりやすくなったことも関係していると考えられるが、コロナ対策でここ数年、流行が抑えられ、免疫を持たない人が多いことが影響しているとみられる。今の時期、冬のシーズンのように爆発的に患者が増加するリスクは低いと考えているが、流行状況に注意する必要がある。 
コロナだけでなくインフルエンザも流行し、私たちの周りにウイルスが潜んでいる。かぜの症状が見られたら、コロナやインフルエンザに感染しているかもしれないという意識をもって、無理して外出せず、自宅療養することが大事だ。症状が重くなって不安がある人は、医療機関を受診して早めの診断や治療を受けることが大事だ」

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