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夏の旅行 国内コロナ前の水準に 円安で海外は?トレンドはリトリート?

  • 2023年7月7日

大手旅行会社は、この夏に国内旅行に出かける人の数は、新型コロナウイルスの感染拡大前の水準まで回復するという見通しをまとめました。トレンドとして、普段過ごしている場所から離れてゆったりと過ごす休暇の過ごし方「リトリート」をあげる旅行会社も出ています。コロナ禍をへて、この夏をどう過ごすか。傾向をまとめました。

都内バス観光 去年比6割増

東京・大田区のバス会社では、7月から9月までの利用客は去年の同じ時期と比べておよそ6割増えると見込んでいます。

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行したことなどを受けて、旅行に行きやすくなったと感じる人が多いことや、観光客に人気があるコースが再開することなどが増加の要因だといいます。
7月、運行するコースは日帰りと宿泊あわせておよそ140で、去年7月と比べて60ほど増えるということです。

はとバス広報室 伊藤百那主任
「観光バスの予約は増えています。この夏、運行を再開するコースも多いのでたくさんの人に利用してもらいたいです」

国内旅行 コロナ前の水準に

JTBは宿泊施設や航空便の予約状況、経済指標などをもとに夏休みシーズンに1泊以上の旅行に出かける人の動向について予測をまとめました。

それによりますと、7月15日から8月末までに旅行に出かける人の数は去年の同じ時期を17.8%上回る7370万人となる見通しです。
このうち、国内旅行は7250万人と新型コロナの感染拡大前の2019年と同じ水準まで回復する見通しだとしています。

これについて会社では、新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行して以降、初めての夏休みとなり、旅行需要が高まっていることなどが背景にあるとしています。

「リトリート」この夏のトレンド?

千葉県君津市にある創業70年以上の老舗のホテルは、おととしから「リトリート」を宿泊客に提供しています。
コロナ禍をへたことしの夏、新たな旅行のトレンドとも言われているのが「リトリート」です。

「リトリート」
旅先で観光地をまわって楽しむよりも、落ち着いた時間で心身ともにリラックスする休暇の過ごし方。

訪れた家族連れは自然の中を散策したり、湖のそばでヨガのポーズをして体を動かしたりするなどしてリラックスした時間を過ごしていました。

家族で訪問50代男性

自然にふれあえることができていい時間でした。日常の忙しさを忘れられ、リフレッシュになってよかったです。

 

宿泊客は「リトリート」を取り入れ客室を増やしたことや、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行したことなどでコロナ禍前の2019年の同じ時期と比べて2倍あまりに増えています。

「亀山温泉ホテル」 鴇田英将代表
「これまでは新型コロナの影響などで宿泊客の数が伸び悩んでいると感じることもありましたが、ことしの夏は予約が順調に増えていると思います。お客が喜ぶことをたくさん用意して夏の素敵な思い出づくりの後押しをしたい」

海外旅行 去年比7倍もコロナ前と比べると

大手旅行会社のエイチ・アイ・エスは、7月21日から8月31日までに海外旅行に出かける予約済みの人数をまとめ5日発表しました。
それによりますと、人数は去年の7倍に増えているものの、(703.7%)コロナ前の2019年と比較すると半数程度にとどまっています。(53.4%)

円安で旅行先や費用などの傾向は

人気旅行先のランキングでは、去年3位だった韓国のソウルが1位で2019年の水準まで回復しています。2位は去年1位だったハワイのホノルル、3位は台湾の台北となっています。

1人当たりの海外旅行の費用は、平均単価が17万8000円で去年より14%ほど低くなっています。
これはLCC=格安航空会社の運航再開や、円安のためアメリカやヨーロッパ方面を避け影響を比較的受けにくいアジア方面に予約の中心がシフトしていることが要因だとしています。

エイチ・アイ・エス
「海外旅行を計画する人が増えてはいるもののコロナ前の水準には戻っていない。円安や物価の上昇などの影響で近場の旅行先を選択する人が目立つ」

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