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警察に聞く 特殊詐欺の被害と対策 最も大切なことは“固定電話には出ないこと”

2000回目のSTOP詐欺被害!~特別編~
  • 2024年4月11日

詐欺のさまざまな手口をお伝えし、被害を未然に防ごうという「STOP詐欺被害!」
10年前から始まり、ことし4月10日で2000回目を迎えました。

ただ特殊詐欺の被害は依然として後を絶ちません。

警察は、詐欺グループにどう対じしていくのか。そして、被害にあわないためのポイントは何か。警察庁の石井啓介参事官に聞きました。

依然として後を絶たない“特殊詐欺”

警察庁 石井啓介参事官

●特殊詐欺 2年前から再増加●

依然として後を絶たない「特殊詐欺」。
この10年間の被害額は、全国の合計で3900億円を超えています。
3年前までは減少傾向でしたが、2年前から再び増加に転じ、去年は441億円あまりでした。

警察は、詐欺グループにどう対じしていくのか、警察庁の石井啓介参事官に聞きました。

Q.この10年間で特殊詐欺のケースっていうのはどのような変化がありますか。

「世の中がすごく便利になるにつれて、それを悪用する、そういった手口非常に増えている。特殊詐欺が転じて強盗ですとか強盗殺人そういった凶悪な事件も発生をしています。手を替え品を替えて、残念ながら続いてきたのが実情です。この戦いに我々早くピリオドを打ちたいと思っています」

警察 “捜査のあり方を変更” 

そうした中、警察は捜査のあり方を大きく変えました。
ことし4月、全国の警察で発足したのが「特殊詐欺連合捜査班」です。
重点的に捜査員を配置した7都府県の警察が中心となり、被害があった地域の警察からの依頼を受けて初動捜査や事件の関係先の割り出し、犯人検挙までを主導。都道府県の垣根を越えて捜査を進めます。

そんな「連合捜査班」の指導役を務めるのが石井参事官です。
警察の総合力で立ち向かい、特殊詐欺撲滅を目指したいとしています。

石井参事官
「警察全体で突っ込んだ捜査ができるようにしようと特殊詐欺、非常に広域的に敢行されています。連合捜査班につきましては、自分の事件としてお互いに協力をしあうんだと。ワンチームでやってくんだ。そういう意識を持たせより上位被疑者に迫る、アジトの壊滅ですね。被疑者グループダメージを与えられるような捜査をできる体制を新たに構築したという狙いです」

被害にあわないための最重要ポイントとは

そして、石井さんに特殊詐欺の被害にあわないための最も重要なポイントを教えてもらいました。

それが・・・「固定電話には出ないことが鍵」

●固定電話に出ないことは、なぜ大切なの?●
被害の9割は、電話を通じて発生しています。
さらに、そのうちの8割が固定電話を使っていたということです。
つまり固定電話に出なければ、被害は大幅に減るんです。

石井さんも「相手はだましのプロなので、どんなに警戒をしても、やはり1回電話に出て相手と話をしてしまうとだまされてしまう」と話していました。

NTT “70歳以上の利用者にサービス実施”

そうしたなか、NTTでは70歳以上のユーザーには、無料で知らない番号からの電話には出なくてもいいサービスを実施しています。

非通知の電話は受け付けない、相手の番号を表示させるサービスなどがその内容です。

常に留守番電話に設定しておくことも、とても有効です。

2000回目を迎えた「ストップ詐欺被害!私たちはだまされない」。今後も伝え続けます。

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