仙台市のごみ収集車の音楽、種類や選曲理由は?

今回のみやぎUP-DATEでは、こちらの投稿にお応えします!

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「草競馬」も、収集車の音楽も、仙台にお住まいの方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?(ピンとこない人は動画で先に原曲を聞いてみてください!)


ごみ収集を見に行こう!

家庭ごみの収集日に、ごみ捨て場で収集車の音楽を聞いてみます。

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やってきた収集車からは、オルゴール調にアレンジされた「草競馬」が流れています。

地域の方に音楽について聞いてみました。

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「あ、来ているなって感じで、ありがとうございますって感じです」
「(音楽が)生活の一部になってますね。」


なんで曲を流してるの?

住民に親しまれているこの音楽は、どのようなきっかけで流されるようになったのか?
仙台市環境局の田母神 智行(たもがみ ともゆき)さんに伺いました。

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安藤さん
「ごみ収集の時に音楽が流れていると思うんですが、なぜ音楽を流すようになったのでしょうか?」
田母神さん
「昭和44年に、ポリバケツによる集積所からのごみの収集を開始するにあたりまして、(事前に出しておいた)ごみ収集が終わった後に空になったポリバケツを集積所から自宅に持ち帰る必要がありました。
住民の方々に『今ごみ収集終わりましたよ』ということをお知らせするということを目的として、ごみ収集車から音楽を流すようになりました。」

収集に来たことをお知らせするのではなく、収集完了をお知らせする目的で始まったんですね!
ちなみになぜ草競馬なのかは記録が残っておらず、選曲の理由までは分かっていませんが、軽快な音楽で日々のごみ出しが少し楽しく感じられそうです。


他の種類は?

ごみ収集車の音楽ですが、実はごみの種類によって使い分けられています。
まずは昭和59年から始まった缶・びん・ペットボトル。

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こちらは「おさるのかごや」という童謡です。
収集の際に使用されるカゴにちなんで選曲されました。

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続いてプラスチック資源ごみはこちら。

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ロシア民謡の「1週間」という曲なんですが、実は選ばれたのには意外な理由がありました。

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田母神さん
「原曲のリズムの『テュリャテュリャ~♪』を、『プラプラ~♪』にもじって…」
安藤さん
「ちょっとしたジョークが入っていたと(笑)」

言われるとそう聞こえてきますね。笑
この曲は、平成14年にプラスチック製容器包装の分別収集が始まった際に選曲されました。

最後は紙類の収集の際に流れている曲です。

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童謡の「やぎさんゆうびん」です。
平成20年、職員の投票により、10曲ある候補の中から最多得票を獲得し選ばれたそうです。

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家庭ごみこそ理由は分かりませんでしたが、分別の種類が増えるごとに音楽が増えてきたことが分かりますね。


音楽にはこんな目的も!

田母神さんによると、ごみ収集は大きな車で行くので、音楽を流すことには事故防止の意味もあるということです。

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そして、ごみ収集の音楽が聞こえてきた際には「きょうもいつも通りに地域を回ってくれている人たちがいるんだ」と感じてくれたらありがたい。」と話していました。

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安藤のひとこと。

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安藤さん
「普段何気なく耳にしている音楽の中にも意外な歴史や遊び心が隠されていました。
今回は仙台市を取り上げたのですが、宮城県内の他の市町村でも音楽を流している自治体があるとのことですので、ぜひ意識して聞いてみると意外な発見があるかもしれません。」





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