案受け入れず」安倍首相
プーチン大統領に回答

ロシアのプーチン大統領は、日本と、年末までに前提条件をつけずに平和条約を締結するという自身の提案について、安倍総理大臣から、受け入れられないという回答を直接得ていたことを明らかにしました。この回答についてプーチン大統領は「それでもいい」と述べ、従来どおりの領土交渉を進めることに同意する考えを示しました。

ロシアのプーチン大統領は、先月12日、ロシア極東で開かれた国際会議で安倍総理大臣に対して、年末までに前提条件をつけずに平和条約を締結し、そのあと、係争中の問題について話し合いを続けることを提案しました。

18日、ロシア南部のソチで国際会議に出席したプーチン大統領は、この提案のあと、安倍総理大臣と2人で訪れた柔道大会の会場で、非公式に議論したことを明らかにしました。

この中でプーチン大統領は「安倍総理は『日本としては今現在、そのようなアプローチは受け入れられない。まず、領土問題に関する原則的な決定を打ち出し、そのあと、平和条約について話し合うべきだ』と言った」と述べ、提案に対する回答を得ていたことを明らかにしました。

プーチン大統領は、この回答について「それでもいい」と述べ、従来どおりの領土交渉を日本と進めることに同意する考えを示しました。その一方で「われわれはもう70年もそうやって足踏みし、先が見通せずにいる」と述べるなど、不満もにじませました。