次の国会に法改正案
「ありえない」自民 石破氏

自民党総裁選挙への立候補を表明した石破元幹事長は、安倍総理大臣が次の国会に自民党の憲法改正案を提出できるよう党内議論を加速させたいという考えを示したことについて「ありえない」と批判しました。

憲法改正をめぐって、安倍総理大臣は今月12日の講演で次の国会に自民党の憲法改正案を提出できるよう党内議論を加速させたいという考えを示しました。

これについて石破元幹事長は、16日、日本テレビのBS番組の収録で「ありえない。安倍総裁の考えを1度も提示しないまま議論がつくされたというのはどういうことなのか」と批判しました。

このあと、石破氏は記者団に対し「スケジュールありきで民主主義の現場を理解していないとしか思えない」と述べ、十分な党内議論を求めました。

また、安倍総理大臣が憲法を改正し自衛隊の存在を明記することに意欲を示していることについて、石破氏は「9条にこだわっているが、他党の理解や国民の共感を得てやるべきことは、ほかにある」と述べました。

「政策テーマごとの討論が必要」

石破元幹事長は、派閥の会合であいさつし、安倍総理大臣との違いを明確にするため、政策テーマごとに討論を行う必要があるという考えを強調しました。

この中で石破元幹事長は、来月の自民党総裁選挙について「自民党の総裁を決めるだけでなく、実質、総理大臣を決める選挙であり、自民党は国民政党であることを忘れず、目先のことでなく、日本や自民党のあるべき姿を共有できる人々とともに全身全霊で戦っていきたい」と述べました。

そのうえで「反対意見も受け止めて、誠心誠意説明することが民主主義の根幹だ。私と安倍総裁のどこが違うか、国民にわかってもらう機会が絶対に必要だ」と述べ、安倍総理大臣との違いを明確にするため、政策テーマごとに討論を行う必要があるという考えを強調しました。

総裁選挙に向けて、石破氏は立候補を表明した記者会見の内容や、みずからの経歴などを掲載した特設サイトを開設していて、支持拡大につなげたい考えです。