野党からは批判の声
「無責任」「放り投げ」
菅首相 総裁選に立候補せず

立民 枝野代表「無責任 自民党も政権運営する資格ない」

立憲民主党の枝野代表は記者団の取材に対し「新型コロナの感染爆発と医療崩壊の状況で政治は今、一刻を争う対応が求められているのに菅総理大臣は『レームダック状態』になり、はなはだ怒りを持って受け止めている。菅総理大臣も無責任だし、こうした状況を作り出した自民党にももはや政権を運営する資格はない」と述べました。

立民 安住国対委員長「放り投げ 無責任」

立憲民主党の安住国会対策委員長はNHKの取材に対し「先の横浜市長選挙の結果などを通じて求心力が失われ、自民党総裁選挙で再選する見通しが立たないと判断したのだろう。衆議院議員の任期が50日を切った中で今後の政治日程を確定させないまま、感染症対策も放り投げることになり無責任だ」と述べました。

立民 福山幹事長「無責任極まりない」

立憲民主党の福山幹事長はNHKの取材に対し「感染拡大の中で『総裁選挙だ』『役員人事だ』と騒ぐだけ騒いでおいて、菅総理大臣は無責任極まりない。自民党自体も新型コロナ対応を全く顧みておらず、政権与党としての資格がないと言わざるをえない。衆議院選挙の日程も決めず国会も開かず、国民不在のこの混乱は遺憾だ」と述べました。

立民幹部「政治力は弱くなり驚くことではない」

立憲民主党の幹部の1人はNHKの取材に対し「菅総理大臣の政治的な力は日に日に弱くなっていたように見えたので驚くことではない。自民党総裁選挙を経て新しい総理大臣が選ばれることになるが、誰がなってもこの間の自民党政治の問題点を追及して戦うだけだ」と述べました。

維新 松井代表「将来、評価されるのでは」

日本維新の会の代表を務める大阪市の松井市長は記者団に対し「地方重視で、大阪の経済基盤の強化や万博の誘致、インフラ整備などで大きな協力をいただいた。実務家で、メッセージを出すパフォーマンスはあまりうまくないので賛否両論が巻き起こったが、日本にとって必要なことは批判を受けようとも逃げずに実施してきたと思う。将来、後世で評価されるのではないか」と述べました。

維新 馬場幹事長「成り行きを静観する」

日本維新の会の馬場幹事長はNHKの取材に対し「他党のことなので成り行きを静観する立場だ。官房長官や総理大臣として長期にわたって努力し、特にG20大阪サミットの開催や2025年の大阪 関西万博の誘致に協力頂いたことに感謝したい。新総裁が率いる自民党と次の衆議院選挙で議論を戦わせたい」と述べました。

共産 志位委員長「政権を放り出した」

共産党の志位委員長はNHKの取材に対し「新型コロナ対応での失敗の結果、政権を放り出したということだ。これは菅総理大臣1人の責任ではなく自民党や自公政権の責任だ。自民党総裁選挙によって誰が新しい総裁になっても、この責任を問われることには変わりない。自民党のコップの中での総裁選びでは日本の政治は変わらない。政権交代が必要だ」と述べました。

国民 玉木代表「コロナ対策の失敗の責任を取った形」

国民民主党の玉木代表はNHKの取材に対し「突然のことで驚いている。感染が全国的に拡大している中で政府の最高責任者がこうしたことを表明するのは異例の事態だが、事実上、新型コロナ対策の失敗の責任を取った形だ。わが党としては衆議院選挙を通じて、より効果的な対策を訴えていきたい」と述べました。